出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「セム語族」の意味・読み・例文・類語
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セムごぞく【セム語族】
アフロアジア語族に属する語派の一つであるが、従来、セム語族と言われることが多い。西アジアから東アフリカにかけて分布し、過去5000年以上にわたる諸民族と文明の歴史を刻んだ豊富な言語資料をもつ。北東セム語派(メソポタミア地方が中心で、最古のセム語であるアッカド語が属し、北のアッシリア語と南のバビロニア語の2方言に分かれる)、北西セム語派(シリアとパレスチナ地方が発祥地で、ウガリト語・ヘブライ語・フェニキア語・アラム語などが代表的な言語)、南セム語派(アラビア半島が発祥地で、アラビア語・南アラビア語・エチオピア諸語からなる)の3グループに大別される。このうち、ヘブライ語、アラム語、アラビア語、エチオピア語が現在でも話され、ヘブライ語とアラビア語はそれぞれユダヤ教とイスラム教の言語として、世界各地で使われている。セム諸語では、単語を、基本的意味を与える子音だけの語根と、文法的意味を与える接辞・母音の型とを組み合わせてつくるのが特徴である。ヘブライ文字もアラビア文字も子音字だけからなるが、いずれもフェニキア文字を起源とする。◇英語でSemitic。
出典 講談社世界の主要言語がわかる事典について 情報
セム語族
セムごぞく
Semitic languages
アラビア語やヘブライ語を含む一大語族。北セム語と南セム語とに大別され,前者は北東セム語 (アッカド語) と北西セム語 (ヘブライ語やフェニキア語を含むカナーン語,アラム語など) に,後者は南東セム語 (南アラビア語,エチオピア諸語) と南西セム語 (アラビア語) に,それぞれ細分される。セム語族に一般にみられる特徴として,3子音から成る語根が多いこと,動詞の活用体系が発達していることなどがあげられる。ハム諸語とともにハム=セム語族 (→アフロ=アジア語族 ) を形成するといわれることが多いが,言語学的に完全に証明されているわけではない。
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セムごぞく【セム語族 Semitic】
セム語ともいう。このセムという名称は,《創世記》10~11章で,ハム,ヤペテとともにノアの息子であるセムが,いわゆるアッシリア人,アラム人,ヘブライ人,アラビア人等の先祖とされていることから,これら諸民族の総称として1781年にドイツの学者A.L.vonシュレーツァーが採用したものである。それが語族名に転用され,上記諸民族の語った言語だけでなく,それらと同系と見られる言語をも含めることになった。セム語族のうち現在も話されているのはヘブライ語,アラム語,エチオピア語,アラビア語であるが,過去5000年以上にもわたって粘土板,石,金属,パピルス,獣皮,紙等さまざまの素材に書かれた豊富な資料,とくに世界三大宗教発祥の地にふさわしく,多くの宗教文書が残っている。
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セム語族(セムごぞく)
Semites
西南アジアの歴史を主導した民族。人種的には一様でないが,言語的に一つの語族を形成。元来はアラビアかシリア砂漠で遊牧生活を送っていたが,波状的にシリアやメソポタミアに移動し定住民化した。アッカド以降の古代メソポタミア文明を担った東(あるいは北東)セム語派,シリア・パレスチナで活躍したフェニキア人,アラム人,ヘブライ人などからなる北西セム語派,アラビア半島とエチオピアの中部以北の南西セム語派に分かれる。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
セム語族
セムごぞく
Semites
セム系の言語を話す民族の総称
セムとは,元来『旧約聖書』に見えるノアの3子ハム・セム・ヤペテのひとりセムの子孫を意味した。古代バビロニア語・アッシリア語・アラビア語・ヘブライ語・フェニキア語・アラム語・カナーン語などがこれに属する。
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出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例