精選版 日本国語大辞典
「タイポグラフィー」の意味・読み・例文・類語
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デジタル大辞泉
「タイポグラフィー」の意味・読み・例文・類語
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百科事典マイペディア
「タイポグラフィー」の意味・わかりやすい解説
タイポグラフィー
印刷のために活字を組み合わせ使用する技法。欧米ではグーテンベルクの活版印刷術の発明以来の伝統をもつ。活字を美しく組み上げる職人的技量を競う芸術的側面と,効果的な視覚伝達を実現するための文字デザインという機能的側面の二つの面をもつ。特に近代タイポグラフィーでは後者がクローズアップされてきた。写真植字の登場,コンピューターの浸透によるデジタル・タイポグラフィーの登場で,活版印刷のための文字組みをつかさどる分野という意味合いは薄れた。今日では,印刷だけでなくテレビやコンピューター画面上など,広くメディア全般における視覚伝達手段としての文字デザイン表現を指すようになっている。しかし根本的には,写本文化からの伝統をもつ手書き文字芸術〈カリグラフィー〉とは異なる。また混同されることが多いが,書体をデザインする〈タイプフェース・デザイン〉とも別のものである。
→関連項目カーソン|杉浦康平|チヒョールト|トマト|ブロディ|ブロドビッチ
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知恵蔵
「タイポグラフィー」の解説
タイポグラフィー
もともとの意味は、活版印刷術。現在では、活字を用いる印刷技術および活字書体のデザインやその選択・配列などのデザイン表現全般を意味する。 タイポグラフィーの歴史は古く、1455年のJohannes Gutenberg(ヨハネス・グーテンベルク)による活版印刷(グーテンベルク聖書)にまでさかのぼる。その基本は、活字の「配置・構成」に加えて、文字の大きさ・行間・文字間・紙面上で活字が占めるエリアの配置・構成などの「属性」の設定にある。 ところで、本来は活字を使って読みやすさや美しさの実現を図るタイポグラフィーだが、活字がデジタル組版に変わった現在、これらデジタル技術による印刷デザインをも含めタイポグラフィーと呼んでいる。
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世界大百科事典 第2版
「タイポグラフィー」の意味・わかりやすい解説
タイポグラフィー【typography】
印刷術およびそれによる印刷物のこと。印刷術は活字印刷術の発明により大きく発展したが,タイポグラフィーの歴史もその発明とともに始まったため,本来は活版術の技法と印刷物のことをいった。近代になりオフセット(平版)印刷,シルクスクリーン(孔版)印刷,グラビア(凹版)印刷を含めた印刷技術全般とその印刷物を指すようになり,さらにそのうち文字が主体になっているものの印刷表現を主にいうようになった。文字は鉛活字によるものが長い間主流であったが,最近は写真植字によるものが加わり,手書き文字などを含めて多種の書体が登場して,タイポグラフィーの表情を豊富なものにしてきた。
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世界大百科事典内のタイポグラフィーの言及
【レタリング】より
…使用範囲が広がったことも手伝って,新書体は細線から太線までの何種類かをそろえたファミリーfamilyとして開発することが多くなった。この業界の中でも写植業界は新書体開発に積極的であり毎年新書体を発表しているので,日本のタイポグラフィーtypographyも年々変わりつつある。またタイプフェースコンテストによって書体デザイナーの育成にも力を入れている。…
※「タイポグラフィー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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