タオス(英語表記)Taos

デジタル大辞泉 「タオス」の意味・読み・例文・類語

タオス(Taos)

米国ニューメキシコ州北部の町。サングレ‐デ‐クリスト山脈西麓に位置する。世界遺産に登録されたプエブロ族集落タオスプエブロへの観光拠点。英国の作家D=H=ローレンスが晩年を過ごし、彼の墓所がある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タオス」の意味・わかりやすい解説

タオス
Taos

アメリカ合衆国,ニューメキシコ州北部,サンタフェ北北東 86kmのリオグランデ川流域にある町。先住民プエブロ族の居住地としても知られる。 13世紀にこの地に定住したアナサジ族は 16世紀前半,スペイン人による侵略を受け,その後はアメリカ=メキシコ戦争で勝利したアメリカの統治下に置かれた。こうした歴史を反映し,町はスペイン植民地時代の面影を色濃く残すランチョス・デ・タオス,メキシコ風のドン・フェルナンド・デ・タオス,プエブロ族の定住区サン・ジェロニモ・デ・タオスに分かれている。特にサン・ジェロニモ・デ・タオスは,日干し煉瓦を積み上げて泥で塗り固め,それをさいころ状に積み重ねた集合家屋が並ぶ,独特の景観を示している。そこには幾度かの苦難の歴史を乗り越えていまなお伝統的生活を営み,独自の文化を継承する人々が生活している。 1992年世界遺産の文化遺産に登録。人口 4065 (1990) 。

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世界大百科事典 第2版 「タオス」の意味・わかりやすい解説

タオス【Taos】

アメリカ合衆国ニューメキシコ州北部,サングリ・デ・クリスト山脈西麓の集落。人口約2500。スペイン系アメリカ人の多いドン・フェルナンド・デ・タオス,プエブロ族インディアン日乾煉瓦による独特の集合住居で生活しているサン・ジェロニモ・デ・タオス,およびスペイン時代のミッションがのこるランチョス・オブ・タオスの三つの集落から成る。16世紀後半にスペイン人が町をつくり,さらにサンタ・フェ街道の交易中心地として発達した。

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世界大百科事典内のタオスの言及

【プエブロ族】より

… プエブロ族は言語学的には多様である。ニューメキシコ州のリオ・グランデ川流域にはタノ語系の言語(さらにティワ,テワ,トワに細分される)を話すタオス,サン・フアン,ヘメスなどが,同州西部にはケレス系言語を話すアコマ,およびズニ系言語を話すズニなどが,またアリゾナ州北東部にはショショニ系言語を話すホピが,それぞれ集落を形成している。各集落に居住しているプエブロの総人口は両州を合わせて約3万2000人(1975)であるが,このほかに都市に住むプエブロ・インディアンも多数いる。…

※「タオス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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