ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダハイ」の意味・わかりやすい解説
ダハイ(達海)
ダハイ
Da-hai
[没]天聡6(1632)
中国,清初の文臣。ギオルチャ (覚羅察) 氏出身の正藍旗満州旗人。諡は文成。祖父の博洛と父の艾密祥とともに早くから太祖ヌルハチ (奴児哈赤)に来帰し,幼少から漢語を学んで精通し,満,漢両語の通訳で太祖に重用された。当時の明,李朝に対する外交文書を作成する一方,『大明会典』などを訳し,満州人は彼の訳により漢文化を吸収したという。太宗朝でも文館で満訳に従事し,天聡5 (1631) 年にはバクシ (博士の満州語) の称号を受けた。晩年にはそれまで使用されていたエルデニ (額爾徳尼) バクシの作った無圏点満州文字を改良して有圏点満州文字を作り,読みづらかった満州文字を修正。彼の有圏点満州文字は後世長く使用されるようになった。
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