翻訳|Durham
イギリス,イングランド北部,ダラム州の州都。人口8万6000(1991)。ウィア川に囲まれた小丘上の要害に位置するため,アングロ・サクソン時代から,ノーサンブリア王国などの政治・軍事上の主要都市として発展。10世紀末には,バイキングに破壊されたリンディスファーンから司教座が移って,司教座都市となった。ノルマン・コンクエスト後,北方スコットランドとの対抗の必要上,城が建設され,司教には王権に準ずる大幅な権限が与えられたので,以後中世を通じて,同司教は辺境伯として半独立の地位を保った。近代以降はダラム州の行政および宗教の中心として機能を果たしている。また,1832年にはダラム大学が設立された。
執筆者:青山 吉信
ダラム大聖堂はノルマン・ロマネスク様式による。正称はキリスト・聖母大聖堂Cathedral of Christ and Our Lady。司教ウィリアム・オブ・セント・カリレフWilliam of Saint Carilephが1093年に起工し,大部分が1130年ごろに完成を見た。13世紀に,3祭室式の東端アプス(後陣)が現在の袖廊式チャペルに改められ,また西正面に低層のポーチが付加された。交差部の大塔は15世紀末に完成。堂内全体に交差リブ・ボールトをかけた最も早い例のひとつで,12世紀中葉,北フランスのイル・ド・フランス地方(サン・ドニ修道院教会堂など)に始まるとされる,ゴシック式ボールトに一歩先んじた原型を示す。身廊大アーケードの円柱に深い溝彫による幾何学文様が刻まれるなど,後期ノルマン式装飾をとどめる。
執筆者:藤本 康雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...
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