チャボ

精選版 日本国語大辞典 「チャボ」の意味・読み・例文・類語

チャボ

[1] =チャンパ(一)
※浄瑠璃・国性爺合戦(1715)千里が竹「面々が国所、かしらじになのり二行に立ってほったてろ〈略〉しゃむ太郎ちゃぼ次郎ちゃるなん四郎」
[2] 〘名〙 (矮鶏)
① (ベトナム地方にあったチャンパ国から渡来したところから) ニワトリ品種で、愛玩(あいがん)用に改良された日本特産種。体は小さく雄で六〇〇グラムぐらい。尾羽がほぼ直立し、脚は短く、翼の先が地を引くほどにたれる。抱卵も巧みで、ウズラ・キジの仮親に利用される。シロチャボ・カツラチャボ・ゴイシチャボなど品種が多く、羽色も異なる。〔多識編(1631)〕
② (形動) 丈の低いさま、小さいさまをあざけっていう語。また、物の名の上に付けて、丈の低いさま、小さいさまを表わす語。「チャボギセル」「チャボひげ」など。〔東京語辞典(1917)〕
③ (形動) やぼなこと。また、そのさま。
※歌舞妓年代記(1811‐15)二「通り者かと思ひしにさりとはちゃぼなお人じゃなあ」

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デジタル大辞泉 「チャボ」の意味・読み・例文・類語

チャボ[ベトナムの王国]

チャンパー

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チャボ」の意味・わかりやすい解説

チャボ
Chabo; Japanese bantam

日本でつくられた観賞用のニワトリの小型の品種。1941年国の天然記念物に指定。原品種は江戸時代の初期に,オランダの交易船により東南アジアジャワ島から輸入された。尾羽が立ち,脚が短く小型で,矮小を意味するチャボル chabolと呼ばれたが,日本語ではチャボと呼ばれるようになったといわれる。語源については,オランダ船がチャンパ(今日のベトナム)から持ち込み,その地名がなまってチャボと呼ばれたという説もある。これを原種とし,日本で改良されて,チャボという名前の品種がつくられた。今日ではそのチャボから多くの品種がつくられ,全日本チャボ保存協会では 25品種が認められている。実際に飼育されているのは 15~17種。また,世界的にチャボという名で愛好者が多く,ヨーロッパや北アメリカ,オーストラリアなど各国にチャボクラブがあり,国際チャボクラブも結成されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「チャボ」の意味・わかりやすい解説

チャボ
ちゃぼ / 矮鶏
Japanese bantam

鳥綱キジ目キジ科の鳥。短脚で尾羽の直立した小形日本鶏の総称で、江戸初期にインドシナのチャンパ(占城)から渡来したのでこの名がある。本種には変種が多く、羽色には赤笹(ざさ)、白笹、猩々(しょうじょう)、五色、桂(かつら)、浅黄、銀鈴波、金鈴波、黒、真黒(しんくろ)があるほか、逆毛、絹糸羽および尾羽の円いダルマがある。小形であることと可憐(かれん)さとから国内外に多くの愛好クラブがある。1941年(昭和16)に天然記念物に指定された。

[西田隆雄]

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百科事典マイペディア 「チャボ」の意味・わかりやすい解説

チャボ

ニワトリの一品種。江戸初期に東南アジア方面から日本に渡来し,現在の体型に改良された。小型で,成雄0.6kgぐらい。尾羽が直立し,足は短い。全身白色のシロチャボ,白縁をもつ黒い尾羽を特徴とするカツラチャボ,無尾のウズラチャボ等がある。いずれも観賞用。天然記念物。
→関連項目ニワトリ(鶏)

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