テンノウメ(天の梅)(読み)テンノウメ(英語表記)Osteomeles subrotunda

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テンノウメ(天の梅)」の意味・わかりやすい解説

テンノウメ(天の梅)
テンノウメ
Osteomeles subrotunda

バラ科の常緑小低木。琉球列島海岸の岩上にはうように生える。主幹は横にはい,まばらに分枝して枝は短く直立する。葉は互生する羽状複葉で,全体は長さ3~4cmで7~8対の小葉が並ぶ。若枝と葉には白く硬い毛が密生する。春に,枝の頂に小さな散房花序をつくって,ウメ (梅)に似た5弁の小白花を咲かせる。おしべは多数。花の径は 1cm弱であるが,地表近くに多数の花が散開して美しい。しばしば盆栽用に栽培される。小笠原諸島には同属の近縁種タチテンノウメ O.boninensisとシラゲテンノウメ O.lanataがある。

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