デュランス川(読み)でゅらんすがわ(英語表記)la Durance

日本大百科全書(ニッポニカ) 「デュランス川」の意味・わかりやすい解説

デュランス川
でゅらんすがわ
la Durance

フランス南東部の川で、ローヌ川支流全長305キロメートル、流域面積1万4200平方キロメートル。オートザルプ県北東部モンジュネーブル峠(標高1850メートル)付近に発し、ブリアンソンを経、アルプス峡谷を西南流し、エンブランの下流ダムによって形成されたセル・ポンソン湖に流入する。湖の西端からふたたび流れ出てバース・アルプの山間を流れ、西流してきたベルドン川との合流点付近でプロバンス地方に入り、西流、ついで西北西流してアビニョン南西でローヌ川に合流する。流域はフランス有数の水力発電による電源地帯で、発電量年平均60億キロワット時は全国の10%を占める。

高橋 正]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デュランス川」の意味・わかりやすい解説

デュランス川
デュランスがわ
Durance

フランス南東部を流れるローヌ川の支流。全長 305km。アルプスのジュネーブル山 (オートザルプ県) 付近に発し,アビニョン南方でローヌ川に合流する。上流一部絶景の峡谷となっているが,シストロン下流では川床が広がり,しばしば氾濫を起す。第2次世界大戦後,水力発電と灌漑目的とする多くのダムが本・支流に建設されている。

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