百科事典マイペディア 「トゥキュディデス」の意味・わかりやすい解説
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
前460頃~前400頃
古代ギリシアの歴史家。アテネの富裕な家に生まれ,ペロポネソス戦争中,前424年に将軍となったが,失敗があって追放され,20年間亡命生活を送った。この戦争を叙した彼の編年体の史書8巻は,前411年までで未完成であるが,史料の批判,人間心理の深い洞察などにおいて,古典古代の歴史記述のなかで最高のものである。文体は難解で知られる。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
…ここには医学史や,今日でも職業的医師の倫理綱領となっている〈ヒッポクラテスの誓い〉,〈神聖病〉と呼ばれていた癲癇(てんかん)の病理的究明,風土・体質・病気・文明の相関を論じた環境論などが含まれており,同時代の叙事詩や演劇詩,また歴史記述などとはまったく別個の角度からの人間論が,明晰な文章でつづられている。 ヒッポクラテスの医学的人間論と,ヘロドトスの歴史記述とが,アテナイの貴族主導型の民主政治の精神的土壌に吸収され,装いを新たにして誕生したものが,アテナイの歴史家トゥキュディデスの《戦史》である。彼こそは,歴史の主役が人間性そのものであることを鋭く看破した最初の歴史家であり,人間が人間であるかぎり妥当性をもつ歴史記述の方法を明示してこれを実践しようとした,最初の歴史哲学者でもあった。…
…トゥキュディデスが,アテナイと,スパルタを中心とする反アテナイ陣営のポリスとの間で戦われた,いわゆるペロポネソス戦争(前431‐前404)をつづった歴史記述。自身の目前でおこなわれた大事件の記録をみずから取り,かつひとつの全体に構成していった,言葉の本来の意味における同時代史である。…
…古代ギリシアにおける農事暦的な基礎知識は一般市民の共有財であると同時に,ヒッポクラテスなどの医学者が風土病や季節ごとの変り目に生ずる疾患を扱う場合にも重要な資料となっている。また前5世紀末の歴史家トゥキュディデスの編年体(《戦史》)の準拠する四季の巡回も,春の穀物生育過程(〈麦の穂の熟れたころ〉のように)によっているが,これは戦争もまた農事暦を顧みて実行されていたことを告げている。 初期のローマにも農事暦が存在していたことは,大カトー(前2世紀)の《農業論》の随所にうかがわれる。…
…ヘロドトスは前5世紀のペルシア戦争を事件の経過に従って忠実に再現しようとしたが,その際にも,諸民族が置かれた地理的条件を考察するなど,探究の意志が働いている。トゥキュディデスは,ペロポネソス戦争を描いたが,歴史を動かす人間の資質に関心を寄せ,また歴史への探究によって,未来の行動への準則が学び取られると考えた。このような傾向は,ローマの発展を描いたギリシア人歴史家ポリュビオスではより顕著であり,歴史叙述の実用性・教訓性が強調されている。…
※「トゥキュディデス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
1 日が照っているのに、急に雨がぱらつくこと。日照り雨。2 夜、山野で狐火が連なって、嫁入り行列の提灯ちょうちんのように見えるもの。[類語](1)狐日和びより・天気雨・雨天・荒天・悪天・雨空・梅雨空・...
9/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新