ドウロ川(読み)ドウロカワ

デジタル大辞泉 「ドウロ川」の意味・読み・例文・類語

ドウロ‐かわ〔‐かは〕【ドウロ川】

Douroヨーロッパイベリア半島を流れる川。スペイン北部ウルビオン山を源流とし、ポルトガル北部を西に流れポルトから大西洋に注ぐ。全長897キロメートル。流域では小麦やワイン用のブドウの栽培が盛ん。特にポルトガルのアルトドウロ地域はポートワイン産地として知られる。ドーロ川

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ドウロ川」の意味・わかりやすい解説

ドウロ[川]
Rio Douro

イベリア半島で最大の流域面積(9万8000km2)を有する全長925kmの川。スペインではドゥエロDuero川とよばれる。スペイン北部のウルビオン山(2080m)に源を発し,上流部では古生層の山地を深く刻みながら南東流しているが,ヌマンシア付近から流路を南に,さらにアルマサン付近で西に変え,サモラまで600km,0.8m/kmの傾斜メセタ北部を緩流する。この間の河岸段丘上は,灌漑地として利用されている。メセタ外縁部では500mに達する峡谷を刻み,またこのあたりは約106kmにわたり,スペインとポルトガルとの国境となっている。ポルトガルではほぼ西流し,同国の国土を横断しポルトを経て大西洋に注ぐ。地中海式気候の乾燥地帯を流れるため,流量の年間変動が大きく,夏の渇水期には春の約1/10以下の流量にすぎない。しかし,灌漑地域では,小麦,牧畜(スペイン),大麦,トウモロコシ(ポルトガル)をはじめブドウ酒用のブドウ栽培が行われ,主要な農業地域を形成している。1927年,2国間の国際共同利用条約が締結されて以来,国境付近にダム建設が進み,重要な電力資源開発地域となっている。おもな支流には,スペインのピスエルガ,セガ,エレスマ,エルサ川など,ポルトガルのコア,サボル,トゥア,タメガ川がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドウロ川」の意味・わかりやすい解説

ドウロ川
ドウロがわ

「ドーロ川」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android