ナイメーヘンの和約(読み)ナイメーヘンのわやく

改訂新版 世界大百科事典 「ナイメーヘンの和約」の意味・わかりやすい解説

ナイメーヘンの和約 (ナイメーヘンのわやく)

オランダ戦争終結させた講和で,ナイメーヘンで結ばれた。全部で三つの条約からなり,1678年8月にフランスオランダ間に,9月にフランス・スペイン間に,79年2月にフランス・ドイツ皇帝間にそれぞれ条約が成立した。この和約でオランダはすべての領土を回復し,1667年のフランスの高関税を撤回させた。他方,フランスはフランシュ・コンテおよびスペイン領ネーデルラントのいくつかの都市を併合して将来への足場を固めた。
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百科事典マイペディア 「ナイメーヘンの和約」の意味・わかりやすい解説

ナイメーヘンの和約【ナイメーヘンのわやく】

1678年―1679年にオランダのナイメーヘンNijmegenで結ばれたオランダ戦争関係国間の講和条約。オランダは全領土を確保。フランスはスペイン領フランシュ・コンテ,フランドル南部諸都市を併合し,オランダに対して1667年の高関税を撤回した。
→関連項目ウィリアム[3世]ナイメーヘン

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ナイメーヘンの和約」の解説

ナイメーヘンの和約(ナイメーヘンのわやく)
Nijmegen

オランダ戦争の終結にあたり,1678年から翌年にかけて結ばれた一連の条約。オランダはその領土をすべて回復し,フランスはスペイン領のフランシュ・コンテフランデレン南部のいくつかの都市を獲得した。フランスはその版図を拡大したが,高関税を撤回して64年の関税に復帰することになった。ナイメーヘンはワール川に面したオランダの都市。

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旺文社世界史事典 三訂版 「ナイメーヘンの和約」の解説

ナイメーヘンの和約
ナイメーヘンのわやく
Nijmegen

1678〜79年に,ルイ14世オランダ侵略戦争を終結させるために結ばれた講和諸条約の総称
フランスとオランダ,フランスとスペイン,ドイツとフランスとスウェーデン,フランスとデンマーク,デンマークとスウェーデンの間で個別的に締結。オランダは全領土を回復し,フランスはスペイン領ネーデルラントのフランシュ−コンテなど若干土地を得た。

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