ニワトリ(鶏)(読み)ニワトリ

百科事典マイペディア 「ニワトリ(鶏)」の意味・わかりやすい解説

ニワトリ(鶏)【ニワトリ】

キジ科家禽(かきん)。ヤケイのうちセキショクヤケイが南アジアで家禽化されたものとされる。現在は用途に応じた数百品種があり,極地を除くほとんど全世界で飼育される。雑食性。品種により姿形,羽毛,肌(はだ)色,肉冠などは多様に変化。卵用のレグホーン種,ミノルカ種,アンダルシアン種,肉用のコーチン種,ブラーマ種,コーニッシュ種,卵肉兼用のプリマスロック種,ロード・アイランド・レッド種,名古屋コーチン種,愛がん用として尾長鶏チャボ東天紅小国,闘鶏用および肉用のシャモなど。→ブロイラー養鶏
→関連項目鶏肉

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世界大百科事典 第2版 「ニワトリ(鶏)」の意味・わかりやすい解説

ニワトリ【ニワトリ(鶏) fowl】

キジ目キジ科ニワトリ属の鳥類で,家禽(かきん)の一つ。祖先種は東南アジアに広く野生するセキショクヤケイ(赤色野鶏)とされているが,このほか,インド西部のハイイロヤケイ(灰色野鶏),スリランカセイロンヤケイ(セイロン野鶏),スンダ列島アオエリヤケイ(緑襟野鶏)なども成立に関与したとする説もある(〈ヤケイ〉の項参照)。家畜化は前3000年ころにインドで行われ,これが東は東南アジア,中国に,西へはイランを経て地中海沿岸諸国からヨーロッパへと広まっていった。

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世界大百科事典内のニワトリ(鶏)の言及

【家禽】より

…おもな家禽とその祖先である野生種は次のとおりである。 (1)キジ科 ニワトリ(セキショクヤケイなどをインドで約5000年前に馴化(じゆんか)),ウズラ(野生のウズラを日本で江戸時代に馴化),シチメンチョウ(ヤセイシチメンチョウを北アメリカで原住民が馴化し,16世紀にヨーロッパへ紹介),ホロホロチョウ(野生のホロホロチョウを西アフリカで馴化)。(2)ガンカモ科 アヒル(マガモを北半球の各地で馴化),ガチョウ(サカツラガンを中国で,ハイイロガンをエジプトで馴化,ヨーロッパで改良),バリケン(ノバリケンをペルーで馴化)。…

【卵】より

…かなり難しい踊りであったため,現在では〈困難な事がら〉を意味する成句になっているが,これも生命の復活を祈願する古い信仰に由来する。民話や伝説に語られる金の卵を産むガチョウまたはニワトリの話は,これらの信仰に深くかかわっており,金の卵は太陽,銀の卵は月をも表すといわれている。またギリシア建築の装飾に〈卵鏃(らんぞく)飾りegg and dart〉と称する繰返し模様があり,卵と鏃(やじり)の組合せで女と男の生殖器,あるいは両性具有を象徴するといわれる。…

【畜産】より

…農業生産は植物生産と動物生産の二つに大別されるが,養蚕を除く動物生産にかかわる農業が畜産である。畜産は家畜飼養を中心にした農業だということになるのであるが,人間生活にとけこんでいる家畜家禽(かきん)のなかには犬,猫,小鳥といった愛玩用の動物も含まれており,畜産という場合はこれらの愛玩用家畜・家禽は含めない。役用に供する,肉にする牛・・鶏・七面鳥,卵をとる,乳を搾る乳牛,毛をとるなど,生産目的に飼養する家畜が畜産の対象家畜である。…

【鶏肉】より

…〈けいにく〉ともいう。ニワトリは古代ペルシアや古代ギリシア・ローマ,そして古代ゲルマン人も,太陽の象徴として考え,食用にはしなかった。ニワトリの肉や卵を食用とするために飼育するようになったのは,西欧では中世以降である。…

※「ニワトリ(鶏)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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