ニンヒドリン反応(読み)ニンヒドリンハンノウ

デジタル大辞泉 「ニンヒドリン反応」の意味・読み・例文・類語

ニンヒドリン‐はんのう〔‐ハンオウ〕【ニンヒドリン反応】

アミノ酸ペプチドたんぱく質呈色反応一つ。加熱したニンヒドリン水溶液に加えると、紫色を呈する。指紋検出に用いられる。アブデルハルデン反応

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化学辞典 第2版 「ニンヒドリン反応」の解説

ニンヒドリン反応
ニンヒドリンハンノウ
ninhydrin reaction

アプデルハルデン反応ともいう.アミノ酸やペプチドの鋭敏な呈色反応一種.アミノ酸の中性水溶液にニンヒドリン(2,2-ジヒドロキシ-1,3-インダンジオン)を添加し,加熱すると酸化的脱アミノ反応が起こりアルデヒドとルーエマン紫(Ruhemann's purple)が生成し,青~紫(λmax 570 nm)に発色する.プロリンオキシプロリンなどのイミノ酸は黄色(λmax 440 nm)の色素を生成する.ペーパークロマトグラフィーにおいて,ペプチドなどの検出反応に利用される.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニンヒドリン反応」の意味・わかりやすい解説

ニンヒドリン反応
ニンヒドリンはんのう
ninhydrin reaction

ニンヒドリンとアミノ酸を中性で煮沸すると,赤紫色を発する定性および定量用の反応をいう。蛋白質とも弱く反応する。プロリンおよびオキシプロリンに対しては黄色を呈する。アミノ酸分析のほか,検出感度が鋭敏なので,法医学や,鑑識捜査の際に指紋検出用にも利用される。

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栄養・生化学辞典 「ニンヒドリン反応」の解説

ニンヒドリン反応

 アミノ酸,ペプチド,タンパク質アンモニアなどとニンヒドリン試薬との反応.赤紫色を発色する.

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