ハラジロイルカ(英語表記)Cephalorhynchus eutropia; black dolphin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハラジロイルカ」の意味・わかりやすい解説

ハラジロイルカ
Cephalorhynchus eutropia; black dolphin

クジラ目ハクジラ亜目マイルカ科イロワケイルカ属。体長約 1.7m,体重約 63kgに達する。出生体長は推定 1m以下。体表はほとんど灰色であるが,しばしば頭部や眼から胸鰭 (むなびれ) にかけて濃灰色帯を有する。眼から噴気孔に向って濃灰色の帯が伸びる。腹部には咽喉部と胸鰭後方から肛門にかけて白色部がある。また胸鰭つけ根に小さい白斑がある。ずんぐりとした体型で,嘴 (くちばし) がきわめて短く,前頭部の傾斜はなだらかで,嘴と頭部の境界は明瞭でない。噴気孔は1個で頭部正中線上にある。背鰭は体のほぼ中央に位置し,前縁は後方に傾き,先端は丸く後方に垂れ,後縁は湾曲している。胸鰭は幅が広く先端は丸い。上下顎骨に小さくとがった円錐歯が左右 29~34対並ぶ。通常2~15頭の群れで行動するが,まれに 400頭以上の大群をなす。出産期は 10月~4月にかけてである。魚類,イカ類,甲殻類を捕食する。分布は南アメリカ大陸の南緯 30゜からチリ南端までであり,沿岸の浅所や河口および河川に生息する。チリ南部では刺網で混獲されるほか,カニ籠の餌として突棒漁業で捕獲される。

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