ハリカルナッソス(その他表記)Halikarnassos

デジタル大辞泉 「ハリカルナッソス」の意味・読み・例文・類語

ハリカルナッソス(Halikarnassos/Ἁλικαρνασσός)

小アジアにあった古代都市。現在のトルコ南西部の港町ボドルムに位置する。紀元前11世紀に古代ギリシャ人が築いた植民都市に起源し、前4世紀にカリア国の首都が置かれ、マウソロス王とその妻の墓所としてマウソロス霊廟が建造された。現在は、当時の劇場遺跡などが残る。歴史家ヘロドトス生地

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改訂新版 世界大百科事典 「ハリカルナッソス」の意味・わかりやすい解説

ハリカルナッソス
Halikarnassos

小アジア,カリア地方の古代ギリシア植民市。現在名ボドルムBodrum(トルコ領)。ヘロドトスの生地。前900年ころトロイゼンによって建設されたらしい。前6世紀にリュディアのクロイソス王の,その後ペルシア侵略を受けた。前468年にデロス同盟に参加するが,前5世紀末再びペルシアの支配下に入った。カリアのマウソロスは前370年ころここを首都とし,大城壁,港湾施設,霊廟マウソレウム)などを建設したため,壮大な景観を誇る都市となった。前334年アレクサンドロス大王により征服され,前129年ローマの支配下に入った。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハリカルナッソス」の意味・わかりやすい解説

ハリカルナッソス
Halikarnassos

小アジア南西岸,カリアにあった古代ギリシアの都市。現トルコのボドルム。おそらく前 900年頃ペロポネソス半島のトロイゼン人によって建設された。歴史家ヘロドトスによればドーリス系都市であったらしいが,古典期のその文化はイオニア系であった。ペルシア戦争の時代にはアケメネス朝ペルシア勢力圏にあったが,カリアの地方総督マウソロスが前 370年頃ここを首都とし,港や公共建造物を建設し,彼の死後墓廟マウソレイオンが建てられ,古代世界の七不思議の一つに数えられた。また,ヘロドトスの生地としても有名である。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハリカルナッソス」の意味・わかりやすい解説

ハリカルナッソス
はりかるなっそす
Halikarnassos

小アジアのカリア(現在のトルコ南西部)沿岸の古代都市。紀元前900年ごろドーリス人が建設したギリシア都市ではあるが、土着のカリア人の要素が強かった。歴史家へロドトスの出生地である。前5世紀なかばにペルシアに臣従する政権が倒れ、デロス同盟に加わり、アテネ海軍の要港となった。前362年ごろカリアの太守マウソロスの都となり、古代の七不思議の一つ「マウソロス陵墓」が建てられたが、遺跡はほとんど残っていない。

[篠崎三男]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ハリカルナッソス」の解説

ハリカルナッソス
Halikarnassos

アナトリア西南岸の都市。ヘロドトスの生地として有名。先住カリア人の要素が濃く,前5世紀にも債務奴隷関係の少なくとも遺制が認められる。マウソロスの廟の所在地でもある。

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