ブルガリア中央部を東西に走る山脈。ブルガリア語名スタラ・プラニナStara Planina(「古い山脈」の意)。ブルガリア西部のセルビアとの国境から黒海に至る五百数十キロメートルの長さの山脈で、アルプス造山期に形成された。最高点は2376メートルのボテフBotev山。山脈の北側斜面は急傾斜で標高100~700メートルのドナウ平野に臨む。南側斜面の西部はバルカン半島の西部地域を占める山地に移行し、東部は丘陵性の前山を経てマリーツァ川の河谷平野に臨む。北側の水系はドナウ川に、南側の水系はエーゲ海に注ぐ。地中海性気候の北限をなし、山脈北側は大陸性気候となる。森林に覆われ、山間に保養地がある。斜面では牧畜が営まれる。
[三井嘉都夫]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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