パプアニューギニア(英語表記)Papua New Guinea

精選版 日本国語大辞典 「パプアニューギニア」の意味・読み・例文・類語

パプア‐ニューギニア

(Papua New Guinea) ニューギニア島東半分、ニューブリテン島ニューアイルランド島ブーゲンビル島など大小六百余の島からなる国。イギリス連邦内の立憲君主国。銅、コーヒーココアコプラ木材などを産する。一九七五年独立。首都ポートモレスビー

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パプアニューギニア」の意味・わかりやすい解説

パプアニューギニア
Papua New Guinea

正式名称 パプアニューギニア独立国 Independent State of Papua New Guinea。
面積 46万1937km2
人口 912万8000(2021推計)。
首都 ポートモレスビー

南西太平洋,オーストラリア北方にある国。ニューギニア島東半部,ニューブリテン島ニューアイルランド島ブーゲンビル島マヌス島などの島々からなる。環太平洋造山帯に属し,地形は険しく,火山や地震も多い。熱帯気候で高温多雨であるが,ハイランド (高地地方) は比較的涼しく,霜をみることもある。ニューギニア島の南部 (旧パプア) は 1884年にイギリス領,1906年にオーストラリア領となった。ニューギニア島の北部およびその他の島々 (旧ニューギニア) は 1884年にドイツ領,1920年にオーストラリアの委任統治領,1946年に同信託統治領となった。 1949年からは両地域が一体として統治されるようになり,1964年の議会開設を経て 1973年に内政自治を獲得し,1975年独立。イギリス連邦に加入した。住民の大部分がメラネシア系のパプア族であるが,形質的文化的に地域差が大きく,言語は 700余に分かれている。公用語は英語で,ピジン語 (→リングア・フランカ ) も広く用いられる。熱帯自給農業と伝統的漁業に従事するほか,商品作物としてコーヒー,チャ (茶) ,ジョチュウギクがハイランドで,ココヤシ,カカオ,ゴムが海岸部と島嶼部で,アブラヤシがニューブリテン島西部で栽培される。このほか外国資本による資源開発が進み,ブーゲンビル島の銅,ラエ西郊の金,パプア湾岸の石油や天然ガスなどの地下資源をはじめ水産資源,森林資源が開発され,大規模な水力発電計画もある。輸出品は銅をはじめ金,コーヒー,カカオ,ココナッツ製品,木材,合板水産物など。おもな輸出先はオーストラリア,日本,ドイツなど。ブーゲンビル島独立運動によって 1989年以後銅山は操業を停止しており,経済に大きな打撃を与えている。都市人口の割合は低い (14%〈1990〉) がポートモレスビー,ラエ,ラバウルをはじめ,主要都市への人口流入傾向がある。ラエとハイランドを結ぶ幹線道路を除き道路は局地的なものにかぎられるが,都市間の国内航空網はよく発達している。国営航空が国内各地およびオーストラリア (シドニー,ブリズベン) ,フィリピン,ホンコン,シンガポール,日本を結んでいる。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「パプアニューギニア」の解説

パプアニューギニア
Papua New Guinea

オーストラリアの北にあるニューギニア島の東半分と周辺の島々からなる国。1526年,ポルトガル人メネゼスがヨーロッパ人として初めて来航。19世紀後半にニューギニア島西半分はオランダ領,東北部はドイツ領(ニューギニア),東南部はイギリス領(パプア)となった。その後東部の2地域はオーストラリア領をへて1975年,パプアニューギニアとして独立した。88年よりブーゲンヴィル島の独立運動が10年あまり続いた。

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