ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピウスツキ」の意味・わかりやすい解説
ピウスツキ
Pilsudski, Józef Klemens
[没]1935.5.12. ワルシャワ
ポーランドの政治家,軍人。ハリコフ大学で医学を学び,社会主義運動に参加。アレクサンドル3世謀殺未遂事件で 1888~92年まで流刑。釈放後当時創設されたポーランド社会党に入り,ロシアのポーランド支配に反対する大衆運動の組織化に努力。日露戦争中に運動への支援を求めて来日したほか,ドイツ,オーストリアの参謀本部とも関係した。 1906年党を離れ,07年民族主義革命フラクションを創設。第1次世界大戦では,1旅団を率いてドイツ・オーストリア側に立って戦った。 18年 11月の共和国宣言に続いて 19年1月大統領となり,領土問題を要因とする 20年4~10月の対ソ戦を指導して有利な講和に成功した。 20年3月元帥,22年大統領辞任。 26年5月クーデターを起し,権力を掌握して首相となり,28年まで独裁政治を行なった。 30年に一時首相となったがその後公職につくことなく,政府の側面指導に努め,35年4月新憲法制定後まもなく死亡。
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