ファイドロス(英語表記)Phaidros

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファイドロス」の意味・わかりやすい解説

ファイドロス
Phaidros

プラトン中期対話篇ソクラテスとファイドロスが主人公副題「美について」あるいは「愛について」。第1の主題は特に『ゴルギアス』と深いかかわりをもつ弁論術のロゴス的性格の吟味であり,もう一つの主題は『饗宴』や『イオン』と密接な関係に立つ神的な狂気としての愛の問題である。これらの主題と切り離すことができない哲学者の定義,方法の問題,ロゴス (言語) の問題,魂の輪廻や不死の説明などもある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のファイドロスの言及

【ファエドルス】より

…生没年不詳。ギリシア名ファイドロスPhaidros。トラキア生れの奴隷であったが,イタリアで教育を受け,アウグストゥス帝によって自由人とされた。…

※「ファイドロス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android