ファドル・アッラー・アスタラーバーディー(英語表記)Faḍl Allāh Astarābādī

世界大百科事典 第2版 の解説

ファドル・アッラー・アスタラーバーディー【Faḍl Allāh Astarābādī】

1339‐93
シーア派系統の神秘主義教団フルーフィー教団の創設者。神秘主義思想の中に含まれる騎士道精神を発展的に解釈し,神秘主義者支配する国家設立を夢見たと伝えられる。コーランの文字(フルーフ)に神秘的解釈をし,彼自身が神の肉化したものと主張したので,フルーフィーḤurūfīと呼ばれる。ティムール朝の支配に反対し,剣でもって神の正義地上に実現するという過激な思想を抱いたために,ティムールの子ミーラーン・シャーに虐殺された。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

今日のキーワード

暖冬

冬期3カ月の平均気温が平年と比べて高い時が暖冬、低い時が寒冬。暖冬時には、日本付近は南海上の亜熱帯高気圧に覆われて、シベリア高気圧の張り出しが弱い。上層では偏西風が東西流型となり、寒気の南下が阻止され...

暖冬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android