フィリップ6世(読み)フィリップろくせい(英語表記)Philippe VI de Valois

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フィリップ6世」の意味・わかりやすい解説

フィリップ6世
フィリップろくせい
Philippe VI de Valois

[生]1293.
[没]1350.8.22. パリ付近
バロア朝初代のフランス王 (在位 1328~50) 。フィリップ4世の弟シャルル・ド・バロア長男カペー家断絶のため王位を継承 (→バロア家 ) 。このとき,王位継承権を主張する従弟フィリップ・デブルーにはルイ 10世の娘ジャンヌとの結婚を介しナバール (ナバラ) 王位を認め,イングランド王エドワード3世には臣従を誓わせた。しかし,ギュイエンヌのイングランド封主権を侵したことをきっかけに,百年戦争が始まった。スロイス (エクリューズ) の海戦 (1340) ,クレシーの戦い (1346) に敗れ,飢餓と黒死病が流行した不安の治世であったが,王領はむしろ拡大した。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「フィリップ6世」の解説

フィリップ6世(フィリップろくせい)
Philippe Ⅵ

1293~1350(在位1328~50)

フランス国王。カペー朝の男子絶系のあとヴァロワ朝初代の王となったため,イングランド王エドワード3世のフランス王位要求をしりぞけ,百年戦争を始めた。

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