精選版 日本国語大辞典 「フェルミ」の意味・読み・例文・類語
フェルミ
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イタリアの物理学者.ピサ大学で学位を取得.1926年パウリの排他原理にもとづく“フェルミ統計”とよばれる量子力学の統計理論を提出し,ローマ大学の理論物理学教授のポストを得た.やがて新分野である原子核物理学の研究に関心をもち,1934年パウリの仮説を発展させ,中性子が陽子にかわるとき,ニュートリノとともに電子を放出するというβ崩壊の現象を説明する“弱い相互作用”に関する理論を提起し,湯川秀樹の核力を説明する中間子理論の基礎をつくった.また,M. and P. Curie(キュリー)夫妻のα線照射による人工放射能の発見に触発され,パラフィンや水で減速させた中性子をさまざまな元素に照射し,人工放射性元素をつくる実験を行った.これらの研究により,1938年ノーベル物理学賞を受賞.授賞式後,ファシズム政権の圧迫を避けるためそのままアメリカに移り,コロンビア大学教授となる.第二次世界大戦中,原爆計画に参加し,黒鉛炉によるウランの核分裂連鎖反応の臨界に成功した(1942年).また,ロスアラモス研究所で原爆の製造に携わった.戦後は,シカゴ大学原子核研究所教授として活躍した.
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1901~54
イタリア生まれの物理学者。中性子の各種原子核衝撃による原子核反応を実験して,1938年ノーベル賞を受けた。その年アメリカに亡命し,原爆製造を進言,指導して,42年ウラニウム連鎖反応に成功した。
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…33年ジョリオ・キュリー夫妻は,α粒子を用いた核反応によって,放射能をもつ同位体(放射性同位体)を初めて人工的につくり出し,これにより,当時入手しにくく高価でもあった,ラジウムに代わることのできる放射性物質を人工的な方法で得る道が開かれた。続いて34年,E.フェルミはα粒子よりも中性子のほうが核反応を起こさせるのに有効であることを予見し,あらゆる元素に中性子を照射して,非常に多くの新しい人工放射性元素をつくり出すのに成功した。この方法は人工放射性同位体の実用的な製法としても優れており,事実,原子炉の中でおおいに利用されている。…
…しかし実際に動力としての利用が可能になったのは,核分裂の際に1個以上の中性子が放出されるためである。E.フェルミは1個のウラン核の分裂で平均2.5個の中性子が放出されることを確かめ,それらの中性子がまわりのウランを核分裂させれば連鎖的に反応が持続しうることを指摘した。そしてフェルミの指導のもとにシカゴ大学につくられた最初の原子炉で,42年12月核分裂の連鎖反応が初めて成功し,原子力利用の第1歩が踏み出された。…
…しかし,同時に,ウランが中性子を吸収すると,これとはまったく異なる反応も起きることが発見された。1934年,E.フェルミはウランの原子核に中性子を当てると新しく放射性物質が生成されることに気づいた。1939年,O.ハーンらは,新しくできる放射性物質の元素を詳しく分析し,この現象はウランの原子核が分裂したと考えざるをえないことを発表した。…
…原子炉のうち,その核分裂の連鎖反応が主として高速中性子により引き起こされるものであって,連鎖反応により消滅する核分裂性物質よりもその過程で転換により生成する核分裂性物質のほうが多いものをいう。高速増殖炉の可能性は,マンハッタン計画のなかでE.フェルミやジンWalter H.Zinnらにより指摘され,1946年ころからジンによって計画された増殖実験炉EBR‐Iは51年に完成した。この原子炉は235U燃料を238Uのブランケットで囲んだ炉心を液体金属NaK(ナク)(ナトリウムとカリウムの合金)で冷却しているもので,世界で初めての高速増殖炉であると同時に世界で初めて原子力発電を行った炉でもある。…
…しかし彼らはスピンを考慮しなかったので電子には適用できず,後にπ中間子の理論に用いられることになった。 34年E.フェルミはβ崩壊の理論で,電子,中性微子(ニュートリノ)の場を導入し,それらが生成,放出される機構を明らかにした。ここに用いられた相互作用はフェルミ型相互作用と呼ばれるもので,場の相互作用を初めて実際問題に適用したものである。…
※「フェルミ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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