翻訳|forklift
工場、倉庫、港湾、駅、貨物流通基地、市場などにおいて、物資の積み下ろし、構内輸送などに使用される荷役用特殊自動車の一種。通常は四輪車で、前方に2本のマストをもち、それに沿って上下する2本のフォークを荷物の下に差し込み、持ち上げる。荷揚げ能力は小は1トンから、大は40トンにまで及ぶが、最大揚高は3メートルが標準的である。全負荷での荷揚げ速度は毎秒220~480ミリメートル程度であるが、40トンの超大型になると140ミリメートルと遅くなる。荷役を容易にするとともに、走行中の安定をよくするために、マストは前後に傾けられるようになっており、前傾6度、後傾12度というのが標準的である。取り扱う荷物の形態、性状などに応じて、フォークのかわりにさまざまなアタッチメントを備えたものもあるし、交換可能なものもある。
四輪であるが小回りが効き、至近の荷物の下に正確にフォークを差し込まなければならないので、通常は後輪を操向、前輪を駆動して走る。通常は前輪よりも前にフォークがあり、前輪より後ろの自重で荷物とバランスをとって持ち上げるが、小径の前輪を荷物の下に差し入れて持ち上げる式のリーチ型フォークリフトもある。全長が短く、いっそう小回りが効くのが特徴である。原動機としてはガソリン、ディーゼル、同ターボ付きなどの内燃機関と、バッテリーによる電気モーターがあり、内燃機関の場合には前後進とも2段の手動または自動変速機を備える。大型のものではパワーステアリングも装備される。
[高島鎮雄]
パレットを用いてユニット化した荷物の積卸しおよび運搬をする機械。構内用産業車両の代表的機種である。正しくはフォークリフトトラックfork lift truckという。車体前部にあるフォークを油圧シリンダーによりマストに沿って昇降させる。車体はゴムタイヤマウントで,駆動は内燃機関式が多いが,近年は環境対策面から蓄電池を用いた電動式が普及している。フォークリフトは,その小回り性能を活かして,貨車やトラックと資材置場や倉庫の荷受けプラットフォームとの間の積卸しや,倉庫内の荷役運搬に多用されている。パレタイズされたユニットロードだけでなく,原木や大寸箱物などを扱うために,さまざまのアタッチメントを装備することができるようになっている。特殊用途用では長尺物の荷役運搬用のサイドフォークリフトや,コンテナー扱い用の大容量フォークリフトトラックがある。
執筆者:林 文也
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新