精選版 日本国語大辞典 「フロイス」の意味・読み・例文・類語
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織豊時代に日本で活躍したイエズス会司祭。その日本通信と著書『日本史』で知られる。リスボンに生まれ、16歳ごろイエズス会員となってインドに向かい、ゴアでザビエルや鹿児島出身のアンジロウらに会った。早くから文筆の才能が認められ、ゴア滞在中にも管区長付として書記を務め、東洋各地からの情報に通じた。1563年(永禄6)に来日、まもなく五畿内(きない)に派遣され、中日本布教長に就任した。織田信長の寵(ちょう)を受け、岐阜、安土(あづち)(滋賀県蒲生(がもう)郡)、京都などで彼と親しみ、その地からの興味深い報告書は、ヨーロッパに送られて広く読まれた。1577年(天正5)からは九州に移ったが、1583年にはローマのイエズス会総長から、「日本の布教史」を執筆するよう訓令を受け、それ以後は、日本副管区長付として、日本年報の主たる執筆者を務めたり、会議において書記の仕事をしつつ、『日本史』と題し、フランシスコ・ザビエル以後の布教史の執筆に専念した。1592年(文禄1)から3年近くマカオに赴いたが、長崎に戻って執筆を続け、1597年(慶長2)7月8日、膨大な『日本史』の原稿の行く末を案じながら、65歳で病死した。フロイスの書簡や年報はほとんど大部分が早くヨーロッパで刊行され、各国語版が出された一方、『日本史』のほうは、久しく原稿がマカオの修道会の倉庫に埋もれたままになり、写本も世界各地を転々としたので、1977~1980年に日本で初めて日本語で活字化されるに至った。
[松田毅一 2018年2月16日]
『松田毅一・川崎桃太訳注『フロイス・日本史』全12巻(1977~1980・中央公論社/中公文庫)』
(五野井隆史)
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1532~97.5.24
ポルトガル人イエズス会宣教師。ポルトガルのリスボンに生まれ,1548年同地でイエズス会に入会。同年ゴアでザビエルと日本人ヤジロウに出会う。63年(永禄6)来日,肥前国横瀬浦に上陸し,度島(たくしま),平戸・口之津をへて上京。65年正親町(おおぎまち)天皇の綸旨(りんじ)により京都から追放。68年織田信長が入京すると,翌年上京。信長と対面し,以後親交を重ねた。同年,朝山日乗を宗論で論破。その後,豊後国に転じ,81年(天正9)巡察師バリニャーノの通訳として上京,信長から歓迎をうけた。86年準管区長コエリョの通訳として大坂に赴き,豊臣秀吉に謁見。翌年バテレン追放令により平戸に赴き,西九州にとどまる。長崎で没。語学・文筆の才能に優れ,多くの通信文を残し,「日本史」「日欧風習対照覚書」「日本二十六聖人殉教記」を著した。
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…66年インド布教を命じられ,翌年ゴアに至る。70年(元亀1)6月布教長カブラルとともに天草の志岐に到着,ルイス・フロイス補佐のため畿内に派遣される。フロイスが九州に去った後は都地方の布教責任者を務め,被昇天の聖母教会(南蛮寺)を建て,76年(天正4)8月15日最初のミサをささげた。…
…イエズス会士フロイスが記した1549年から94年までの編年体の日本布教史。自筆の原稿は発見されていないが,一部分を除き,18世紀の写本が存在する。…
…1544年に初来日し,のちにフランシスコ・ザビエルと親交を結んでイエズス会に入会するポルトガル人メンデス・ピントの《東洋遍歴記》は1614年リスボンで公刊されて以来何度も版を重ね,英訳(1625)もある。同じポルトガルの修道士ルイス・フロイスは1563年来日,日本語を習得して滞在したが,彼の手紙はすでに75年にスペイン語訳が出ている。プロテスタントのドイツ,ネーデルラントですら訳が出ていることは,彼の見聞が西欧各地に広まっていた証拠となろう。…
…《耶蘇会士日本通信》が彼を都の総督とするのは誇張である。彼自身は禅宗を信じたが,キリシタンを保護し,69年には高山ダリヨ(右近の父)の紹介で京都から堺へ追放されていたL.フロイスを知り,信長に上申してフロイスの帰京を周旋した。イエズス会では彼をキリシタンの保護者であり父であったと称賛している。…
※「フロイス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
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