ブラウンシュワイク(読み)ぶらうんしゅわいく(英語表記)Braunschweig

デジタル大辞泉 「ブラウンシュワイク」の意味・読み・例文・類語

ブラウンシュワイク(Braunschweig)

ドイツ北部、ニーダーザクセン州都市ハルツ山脈北方に位置し、農業が盛ん。ミッテルラント運河が通じ、19世紀後半からは工業が発展した。12世紀にハインリヒ獅子公居城が置かれた。旧市街にはロマネスク様式の大聖堂や公の象徴である獅子像、居城だったダンクワルデローデ城などが残っている。ブラウンシュバイク

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブラウンシュワイク」の意味・わかりやすい解説

ブラウンシュワイク
ぶらうんしゅわいく
Braunschweig

ドイツ北部、ニーダーザクセン州ブラウンシュワイク県の県都。ブラウンシュワイク県は、1918年までは公領、46年までは一共和国をなし、市はその首都であった。市の人口は24万5800(2000)。ハルツ山地の北方約40キロメートル、黄土沃野(よくや)の北縁に位置し、ミッテルラント運河が通じる。19世紀なかば以来工業が発展し、農業機械や農産物缶詰から、機械、自動車、電子機器などに分野を拡大した。官公庁、工業大学その他の学校があるほか、アントン・ウルリヒ公美術館(絵画)、自然博物館、ブラウンシュワイク地方博物館などの文化施設が整備されている。12世紀にハインリヒ獅子(しし)公(1129ころ―95)の本拠地となり、公自身を象徴する獅子像(1166)、居城ダンクワルデローデ城(12世紀)、公が建て、自身の墓のある壮大なロマネスク様式の大聖堂(12世紀)が残されているが、第二次世界大戦の戦災のため、歴史的建築物は少ない。旧市街の街路が複雑なのは、中世に七つの市区が別々に発達したことによる。

[齋藤光格]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブラウンシュワイク」の意味・わかりやすい解説

ブラウンシュワイク
Braunschweig

ドイツ北西部,ニーダーザクセン州の都市。ハノーバーの東南東約 60km,オカー川沿岸にある。 12世紀にハインリヒ獅子公に都市権を与えられてから発展。 13世紀にはハンザ同盟一員として繁栄。 17世紀には三十年戦争などにより衰退。 1918年までブラウンシュワイク公領の首都,以後 45年までは旧ブラウンシュワイク州の州都であった。第2次世界大戦では大きな戦災を受けた。ドイツ平原の農業地帯の中心にあり,北郊をミッテルラント運河が通り,金属工業をはじめ,自動車,光学機器,化学などの工業が行われる。工科大学のほか,物理,工学,生物,農学,宇宙などに関する連邦政府研究機関が集り,科学技術の都市としても知られる。獅子公の銅像,12世紀の大聖堂 (ロマネスク様式) ,旧市庁舎 (14~15世紀) ,ルネサンス様式のゲワントハウス (毛織物商人の会所。現商工会議所) ,聖マルチヌス聖堂 (13世紀) など歴史的建造物が多い。人口 24万7400(2010)。

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世界大百科事典 第2版 「ブラウンシュワイク」の意味・わかりやすい解説

ブラウンシュワイク【Braunschweig】

ドイツ北部,ニーダーザクセン州の都市。人口25万4000(1995)。オカーOker川の両岸にまたがり,古来重要な東西方向と南北方向の遠距離交通路が交わる地点に位置する。周囲には肥沃な農業地帯が広がり,また各種鉱物資源を産するハルツ山地にも近い。通常の行政・司法官庁のほか,農林業に関する全国規模の中心的官庁と研究所があり,1745年設立のコレギウム・カロリーヌムは1968年に総合大学に昇格した。産業的には農産物加工業と金属・化学工業が盛んで,電気・光学分野の精密機器製造も行われている。

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百科事典マイペディア 「ブラウンシュワイク」の意味・わかりやすい解説

ブラウンシュワイク

ドイツ北部,ニーダーザクセン州の商工業都市。英語ではブランズウィック。金属・化学・食品工業が行われ,ミッテルラント運河とオカー川の交点に近く,鉄道・道路の要地。9世紀に創設,1753年ブラウンシュワイク公領の主都。25万600人(2011)。

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