ブラバント

百科事典マイペディア 「ブラバント」の意味・わかりやすい解説

ブラバント

ベルギー中部の地方フランス語ではブラバン中心都市ブリュッセル。ブラバント公領として一州を形成していたが,ベルギーの連邦制移行を定めた1993年の憲法改正により,南北に分割された。肥えた農業地帯で,古くから織物業が盛んであった。12世紀以来のブラバント公領は現在の南・北両州より広く,北部は1830年以後オランダ領となっている。

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世界大百科事典 第2版 「ブラバント」の意味・わかりやすい解説

ブラバント【Brabant】

ベルギー中部,北部からオランダ南部にかけての地方。フランス語ではブラバンBrabant。中世に神聖ローマ帝国最西端の領邦ブラバント公領をなした。現在はベルギーのブラバント州アントワープ(アントウェルペン)州,オランダの北ブラバント州から成る。フランス語地帯に属するベルギーのブラバント州の南半分およびフランス語とオランダ語公用語とするブリュッセル以外は,オランダ語を用い,オランダ領も含め住民大部分カトリック

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ブラバント」の解説

ブラバント
Brabant

ベルギー中部・北部からオランダ南部にかけての地方。12世紀にブラバント公国が成立し,アントウェルペンなどの都市が毛織物中継貿易などで栄え,15世紀にブルゴーニュ公国,後半にはハプスブルク家領となる。1830年のベルギー独立はこの地方が中心になった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブラバント」の意味・わかりやすい解説

ブラバント
ぶらばんと

ブラバン

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世界大百科事典内のブラバントの言及

【ベルギー】より

…現在9州よりなる。国名は,ローマの征服以前この地方に住んでいたケルト系住民ベルガエ族Belgaeに由来し,中世・近世を通じて,この名はネーデルラント全体を表すラテン語名として用いられてきたが,18世紀末のブラバント革命以来,現在のベルギーの地域を指すようになった。国旗(黒黄赤の縦割の三色旗)は,同じくこの時初めて制定されたもの。…

【ロレーヌ】より

…945年にロレーヌは,ロレーヌ高地とロレーヌ低地の二つに分割された。ロレーヌ低地は13世紀にブラバント公爵が所有したため,そのころからブラバント地方と呼ばれるようになった。1429年ブルゴーニュのフィリップ善良王の所轄下に入り,現在はベルギーの一部,ブラバント北部,オランダのゲルダーラントに相当する。…

※「ブラバント」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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