フランス中部,ロアール・エ・シェール県の県都。人口5万2000(1990)。パリの南西約177km,ロアール川右岸の高台にそびえる。ブロア城を中心に発達した城下町で,この地方の行政,商業,観光の中心である。現存するブロア城の最古の部分は13世紀に造営された三部会室とフォア櫓である。その周辺に,ゴシック様式からルネサンス様式への過渡期のルイ12世翼棟(1498-1503)とサン・カレ礼拝堂(1498-1503),ルネサンス様式のフランソア1世翼棟(1515-24),古典主義様式のガストン・ドルレアン翼棟(1635-38)などが隣接して建てられており,中世から近世までの建築史博物館の様相を呈している。宮廷が置かれていたことのある城内では,フランソア1世翼棟の2階のカトリーヌ・ド・メディシスの隠し戸棚や,3階のギュイーズ公暗殺の場などがとくに名高い。その他市中にはサン・ニコラ教会やアリュイ館など古い建物が残る。おもな産業にはチョコレート,機械,電気機器の製造,印刷がある。
執筆者:稲生 永
フランスの作家。エルネスト・エロの感化で激越なカトリシスムを標榜。評論《こわし屋の言葉》(1884),自伝的小説《絶望した男》(1886)により,末期的症状を呈していた自然主義と同時代の凡庸な聖職者たちを痛罵。キリストの受難を歴史の中心にすえる苦悩観は第2の長編小説《貧しい女》(1897)にも引き継がれる。聖霊による第三の統治を説いて異端の臭いを放つ《ユダヤ人による救い》(1892),ユイスマンスやブールジェを批判した《教会の最後の柱》(1903),ナポレオンを聖霊になぞらえた《ナポレオンの魂》(1912)などのほかに,《恩知らずの乞食》(1898),《絶対の巡礼者》(1914)などの表題をもつ日記8巻がある。
執筆者:渡辺 義愛
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...
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