プラナリア(その他表記)Planaria

デジタル大辞泉 「プラナリア」の意味・読み・例文・類語

プラナリア(〈ラテン〉Planaria)

扁形動物ウズムシ類のうち、ナミウズムシ類の旧属名。きれいな淡水にすみ、体は細長く扁平で、先端三角形に広がる。再生能力が高く、実験動物として用いられる。
[補説]書名別項。→プラナリア

プラナリア[書名]

山本文緒短編小説。平成12年(2000)刊行同年、第124回直木賞受賞。

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精選版 日本国語大辞典 「プラナリア」の意味・読み・例文・類語

プラナリア

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] planaria ) 扁形動物門ウズムシ類のうち、ナミウズムシ類の旧属名。体長二センチメートル内外。体は扁平で細長く、三角形の頭部には一対の目がある。体色は暗褐色のものが多い。清流の石の下などにすむ。無性生殖のほか有性生殖によっても繁殖する。再生力が強いので動物実験材料にされる。

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改訂新版 世界大百科事典 「プラナリア」の意味・わかりやすい解説

プラナリア
Planaria

渦虫綱の三岐腸目プラナリア科の扁形動物の1属名,またはプラナリア科Planariidaeに含まれる種類を一般にこの名でいう。かつて,日本産のナミウズムシDugesia japonicaPlanaria属にされていたが,その後,生殖器官などの精査によってPlanaria属からDugesia属へ移され,したがって日本では現在Planaria属に含まれる種類はいない。

 プラナリア科のものはすべて淡水産で,河川池沼水底,水生植物や石の上などをはっている。体長は最大3.5cm,幅4mmほどで扁平。頭部の両側には短い1対の触角がある。眼点は1対,あるいは前額部に多くの小眼点をもつものがあり,多い場合では140個の小眼点をもつ種類がある。口はほぼ体中央の腹面に開いている。体から切りとった一部分からでも,もとどおりの体になるなど再生力が著しく強く,また体の一部分を他の個体に移植することによって双頭や双尾の体をつくることができるなどから,実験形態学上の材料によく用いられる。
再生
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「プラナリア」の意味・わかりやすい解説

プラナリア
ぷらなりあ
[学] Planaria

扁形(へんけい)動物門ウズムシ類のうち、動物実験などでよく知られているナミウズムシ類の旧属名。ウズムシ類の一般名称としても長い間親しまれてきた名であるが、現在ウズムシ類の属名はDugesia属と改称され、プラナリアPlanariaは属名としては使われなくなっている。

[峯岸秀雄]

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百科事典マイペディア 「プラナリア」の意味・わかりやすい解説

プラナリア

渦虫類プラナリア科に属する扁形動物の総称。すべて淡水産で河川や池沼の水底などをはっている。体は細長く1〜3.5cm。頭には1対の短い触角があり,その後方に1対または多数の眼点がある。直径2mm内外の卵嚢(らんのう)を産み,1個から10〜20匹の幼虫が孵化(ふか)する。非常に再生力が強いので再生の実験に用いられる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プラナリア」の意味・わかりやすい解説

プラナリア

「ナミウズムシ」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のプラナリアの言及

【学習】より

…まず,それまで鳥や哺乳類のみで学習能力が考えられていたのに対し,広範囲の動物で学習する能力の存在が実験的に証明された。例えば扁形動物のプラナリアに光刺激と電気ショックの組合せで条件反射を成立させ,この程度の動物にも学習する能力のあることがわかった。タコの捕食行動では各種の図形と罰・報酬の組合せで図形を学習させられること,ミツバチに色を覚えさせることなど,今日では各種の動物で学習に関する実験が行われている。…

【ウズムシ(渦虫)】より

…渦虫綱に属する扁形動物の総称。ヒラムシプラナリアコウガイビルなどが含まれる。少数の例外を除いて,淡水,海水,湿地などで自由生活をする。…

【学習】より

…まず,それまで鳥や哺乳類のみで学習能力が考えられていたのに対し,広範囲の動物で学習する能力の存在が実験的に証明された。例えば扁形動物のプラナリアに光刺激と電気ショックの組合せで条件反射を成立させ,この程度の動物にも学習する能力のあることがわかった。タコの捕食行動では各種の図形と罰・報酬の組合せで図形を学習させられること,ミツバチに色を覚えさせることなど,今日では各種の動物で学習に関する実験が行われている。…

※「プラナリア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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