ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘンリー5世」の意味・わかりやすい解説
ヘンリー5世
ヘンリーごせい
Henry V
[没]1422.8.31. ボアドバンサンヌ
イギリス,ランカスター朝のイングランド王 (在位 1413~22) 。ヘンリー4世の長男。 1400~08年ウェールズの反乱の討伐と施政にたずさわり,13年父の死により即位。治世初期にはロラード派の乱 (14) やヨークのケンブリッジ伯リチャードの陰謀 (15) を鎮圧。百年戦争を再開,15年アザンクールの戦いに大勝。その結果,神聖ローマ皇帝ジギスムントの訪英が実現し (16) ,カンタベリーにおいて同盟条約を締結。さらにジギスムントと協力して,マルチヌス5世を教皇に選出 (17) ,教会大分裂の終焉を達成した。次いでノルマンディーを征服し,20年フランスとトロア条約を締結,フランス王シャルル6世の娘カトリーヌを妃とし,フランス王の摂政および推定相続人として認められ,ノルマンディーを自身の太子領とするよう取決めた。しかしフランス貴族との間に残された重大な案件を解決しえずに,南フランス征服の陣中で病没。
ヘンリー5世
ヘンリーごせい
Henry V
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