ホルマリン(その他表記)formalin

翻訳|formalin

デジタル大辞泉 「ホルマリン」の意味・読み・例文・類語

ホルマリン(formalin)

ホルムアルデヒドの約40パーセント水溶液還元性が強い。写真乾板化学薬品製造殺菌消毒防腐剤などに利用

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共同通信ニュース用語解説 「ホルマリン」の解説

ホルマリン

刺激臭のある無色の気体「ホルムアルデヒド」の水溶液。生物標本を作る際の防腐処理や化学薬品の製造、消毒などに使用され、用途は広い。発がん性が指摘され、毒劇物法で劇物に指定されている。

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精選版 日本国語大辞典 「ホルマリン」の意味・読み・例文・類語

ホルマリン

  1. 〘 名詞 〙 ( [ドイツ語] Formalin [英語] formalin ) ホルムアルデヒド三五~三八パーセントの水溶液。溶解性を高め重合を防止するためにメチルアルコール五~一三パーセントを含む。防腐剤、消毒薬に用いる。
    1. [初出の実例]「消毒用ホルマリン洋燈にメチュール、アルコールを注入して」(出典:風俗画報‐二二七号(1901)災異門)

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改訂新版 世界大百科事典 「ホルマリン」の意味・わかりやすい解説

ホルマリン
formalin

ホルムアルデヒドを水に溶解したもので,日本薬局方によれば含量は35.0~38.0%であり,重合を避けるためにメチルアルコールを5~13%加えてある。外国の局方にはメチルアルコールの量は規定されていない。防腐用,消毒殺菌用に使われ,細菌ウイルス芽胞カビなど多くの微生物に作用して生活力を奪う。器具などの消毒用には1%液が用いられるが,作用温度を20℃以上にしないと,効果は急速に低下する。また細菌の産生する毒素と結合してトキソイドとする作用がある。人体に対する毒性は相当強く,強いタンパク質凝固作用があるために皮膚や粘膜を侵し,ガスの吸入によって咽頭炎や気管支炎などを起こす。
ホルムアルデヒド
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホルマリン」の意味・わかりやすい解説

ホルマリン
ほるまりん
formalin

ホルムアルデヒドの水溶液で、日本薬局方ではホルムアルデヒドを35~38%含み、重合を避けるためにメタノール(メチルアルコール)を5~13%添加したものをいう。代表的な消毒剤の一つで、医療用器具・物品、病室などの消毒にホルマリン水またはホルマリンガスとして使用される。また、多汗症や腋臭(えきしゅう)症(わきが)の止汗や臭気除去には40~70倍の水またはエタノール(エチルアルコール)溶液を1日数回塗布する。トキソイドをつくるときに細菌毒素の無毒化にも使われる。

[幸保文治]

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化学辞典 第2版 「ホルマリン」の解説

ホルマリン
ホルマリン
formalin

ホルムアルデヒドを37%(±0.5%)含む水溶液.重合を防ぐために8~12% のメタノールが添加してある.水溶液中のホルムアルデヒド分子はいくつか会合した状態で溶解している.メタノールを含まない37% 溶液の代表的性質は,強い刺激臭をもつ無色,透明な溶液.沸点101 ℃.1.1119.引火点85 ℃.pH 約3.0.防腐剤,消毒剤として使われるほかはホルムアルデヒドと同じ.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホルマリン」の意味・わかりやすい解説

ホルマリン
formalin

ホルムアルデヒドの 37%水溶液。重合を防止し,ホルムアルデヒドの溶解性を増す目的で,10~15%のメチルアルコールが添加されている。熱して水分を蒸発させるとパラホルムアルデヒドという白色の固体を生じる。これを加熱気化させると,もとのホルムアルデヒドに戻る。防腐消毒薬として器具,家具などの消毒に用いられる。また皮革のなめし,顕微鏡標本用動物組織の固定液などの用途もある。劇薬である。

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百科事典マイペディア 「ホルマリン」の意味・わかりやすい解説

ホルマリン

ホルムアルデヒド

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栄養・生化学辞典 「ホルマリン」の解説

ホルマリン

 ホルムアルデヒド(HCHO)の水溶液.殺菌や工業原料に用いられる.

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世界大百科事典(旧版)内のホルマリンの言及

【殺菌剤】より

…アルコールと混和して使用することがすすめられている。(7)ホルマリン ホルマリンはホルムアルデヒドの水溶液であるが,芽胞を含むほとんどすべての微生物を不活化する。作用温度の低下により殺菌効力は極端に低くなるので,少なくとも30℃以上で作用させなければならない。…

※「ホルマリン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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