マティニヨン協定(読み)マティニヨンきょうてい(英語表記)Matignon Accords

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マティニヨン協定」の意味・わかりやすい解説

マティニヨン協定
マティニヨンきょうてい
Matignon Accords

フランス人民戦線内閣 (→人民戦線 ) のもとで成立した労使協定。 1936年4~5月の総選挙で社会党の L.ブルムを首班とする人民戦線内閣が成立し,この勝利に力を得た労働者がそれまでの緊縮財政下での圧迫感から解放され,ストライキ工場占拠などを頻発させた。6月ブルム首相は雇用者の団体である生産総連合 CGPFとフランス労働総同盟 CGTの代表を首相官邸のオテル・マティニヨンに招き労使協定を結ばせた。これによって労働者と使用者は団体協約を締結し,労働者が組合に加入する権利を認め,また週 40時間労働制,賃金の7~15%引上げ,有給休暇の実施が約束された。

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