マルハ[株](読み)マルハ

百科事典マイペディア 「マルハ[株]」の意味・わかりやすい解説

マルハ[株]【マルハ】

水産業最大手。1880年中部幾次郎が創業した鮮魚仲買運搬業の林兼商店に始まり,1916年漁業進出。南氷洋捕鯨に力を注いでいたが,1943年水産統制令により,同系列の大洋捕鯨,遠洋捕鯨とともに西大洋漁業統制会社となる。1945年大洋漁業と改称,1993年現社名。北洋漁業,南氷洋捕鯨を中心に運搬,造船も手がけたが,漁業不振などにより加工,冷凍,農畜産物など食品全般の生産に進出し,現在では総合食品企業の性格を強めた。2004年4月マルハグループ本社と改称。2007年マルハとニチロが経営統合しマルハニチロホールディングスとなる。
→関連項目水産会社

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世界大百科事典 第2版 「マルハ[株]」の意味・わかりやすい解説

マルハ[株]

日本最大の水産会社。中部(なかべ)幾次郎が1880年に兵庫県明石に設立した鮮魚仲買運搬業の林兼商店がその前身。1905年には日本初の石油発動機付鮮魚運搬船〈新生丸〉(12トン,速力6ノット)を建造し,国内のみならず朝鮮からも鮮魚を運搬した。その後二十数隻の運搬船を所有したが,16年に漁業に進出し18年には土佐捕鯨(1907設立)を買収し,その後の重要部門となる捕鯨業に進出した。24年には下関冷蔵庫を完成させた。

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