ムームー(読み)むーむー(英語表記)muumuu ハワイ語

精選版 日本国語大辞典 「ムームー」の意味・読み・例文・類語

ムームー

〘名〙 (mu‘umu‘u) ハワイ婦人用民族衣服。また、それに似せた婦人用の服。ゆったりしたワンピース式で身体を締めつけない形のもの。派手な色彩・柄の木綿で作られる。
面影(1969)〈芝木好子〉七「派手なムウムウを着てふらり部屋を横切ってゆく」

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デジタル大辞泉 「ムームー」の意味・読み・例文・類語

ムームー(〈ハワイ〉muumuu)

ハワイの女性が着る、はでな柄の、ゆったりした木綿のワンピース。日本では昭和36年(1961)ごろに夏の家庭着として登場

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ムームー」の意味・わかりやすい解説

ムームー
むーむー
muumuu ハワイ語

本来、明るい色柄の木綿のプリント地を用いた、ウエスト・ラインを締めない丈長ドレス宣教師がハワイの土着民の婦人に与えた服に由来するが、その原型は、19世紀末から20世紀初頭にかけてアメリカ本土で着用されたマザー・ハバードという、胸にヨークのあるガウン風のドレスだった。このヨークが省かれた(ハワイ語でムームー)ところから、この名でよばれるようになった。ハワイの婦人に家庭着やカジュアル・ウエアとして着用されていたが、しだいにデザインが多様化し、ウエスト・ラインで切り替えを入れて締めたドレッシーなものは、セミ・フォーマルウエアとして着用されている。日本では1960年(昭和35)代初期より普及し、夏の家庭着やリゾート・ウエアとして着用されている。

[田村芳子]

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世界大百科事典 第2版 「ムームー」の意味・わかりやすい解説

ムームー【muumuu】

ハワイ諸島の女性が着用する,ウエストのゆったりした華やかなプリント模様のワンピース。ムームーは現地語で〈たち切る〉の意で,その形状からきたものとされる。アメリカ本土で用いられていたガウン風のワンピースが,ハワイにもたらされ,ムームーと呼ばれるようになった。涼しく開放的な衣服で,アロハシャツとならんでハワイの代表的な衣装となった。袖やスカートの形などに流行がみられる。日本でも1960年代初め,夏の家庭着やレジャー着としてとり入れられ,サックドレス風のくつろいだ着心地のよさが好まれている。

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百科事典マイペディア 「ムームー」の意味・わかりやすい解説

ムームー

ハワイの女性の着るワンピース状の衣服。ウエストにくびれがなく,胸幅や身ごろがゆったりとしており,丈は床までのものが多い。原色の派手なプリント木綿地で作られる。アロハシャツとならんでハワイを代表する衣装。日本には1960年代に入ってきて,夏の家庭着,リゾートウェアとして定着した。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ムームー」の意味・わかりやすい解説

ムームー
muumuu

ハワイの女性用の民族服。鮮かなプリント綿布製の,ウエストを締めず,肩から裾までゆったりと広がるシルエットのワンピース。 19世紀前半,当時上半身裸体であった先住民にアメリカ人宣教師が広め,以後日常着から社交着まで幅広く着られている。

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世界大百科事典内のムームーの言及

【ハワイ[州]】より

…別名〈アロハ・ステートAloha State〉と称され,歓迎・別離のあいさつや愛情の表現にも用いられるハワイ語の〈アロハ〉ということばが,住民の気風を象徴している。1778年にキャプテン・クックが目撃したサーフィン,渡来した宣教師が女性の腰みのを改めさせるために考案したムームー,サトウキビのプランテーションで働いたポルトガルの労働者が持ちこんだ民俗楽器マシェーテ(ギターの類)が原形となったウクレレを用いるハワイアン音楽(ちなみに,《アロハ・オエ》(〈あなたに愛を〉〈さようなら〉の意)はハワイ王国最後の女王リリウオカラニ女王自身の作詞になる)や明るい原色のアロハ・シャツなど,ハワイが生みだしたものの多くが,〈人種のるつぼ〉と呼ばれるハワイ文化の性格を物語っている。 現在,ハワイ経済の主柱は観光である。…

※「ムームー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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