世界大百科事典 第2版 「メレンドルフ」の意味・わかりやすい解説
メレンドルフ【Paul George von Möllendorff】
ドイツの外交官,東洋学者。漢字名は穆麟徳。メルレンドルフともいいならわす。ハレ大学で法律,東洋諸語を学んだあと1869年に清国へ渡り,各地の海関に勤務,天津・上海のドイツ副領事をつとめた。82年李鴻章の推薦で朝鮮政府の外交顧問となり,主として海関業務を担当したが,ロシアとの接近策をすすめたため李鴻章と対立し,85年に解任された。以後,清国に戻って言語研究に力を入れ,《満語文典》(1892)や《満文書籍解題》などを著し,寧波(ニンポー)で死んだ。
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