モダン・バレエ(読み)もだんばれえ(英語表記)modern ballet

知恵蔵 「モダン・バレエ」の解説

モダン・バレエ

大雑把な呼称だが、19世紀のバレエ古典バレエと呼ぶのに対し、20世紀に新たに生まれたバレエを一般にモダン・バレエと呼ぶ。特に、抽象バレエでもドラマティック・バレエでもない、バレエ・リュスモダン・ダンスの影響を受けた潮流を指すことが多い。その特徴は、愛・憎しみ・欲望・嫉妬・死など、人間の深層に潜むものを表現しようとするところである。代表的な振付家はモーリス・ベジャールとローラン・プティ。日本では従来モダン・ダンスがモダン・バレエと呼ばれることもあったため、いささか呼称が混乱している。ただし、ある種のジャンルのダンスを「ダンス」と呼ぶか「バレエ」と呼ぶかについては、厳密な境界線はない。一般的には、作品がどうであれ、クラシック・バレエの訓練法を基礎にしているものをバレエと呼ぶ。

(鈴木晶 舞踊評論家 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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