モンゴル国(読み)モンゴル(その他表記)Mongol

翻訳|Mongol

デジタル大辞泉 「モンゴル国」の意味・読み・例文・類語

モンゴル(Mongol)

アジアのモンゴル高原ゴビ砂漠を中心とする地域。独立国をなす外モンゴル、中国の自治区をなす内モンゴル甘粛省新疆しんきょうウイグル自治区の一部をなす西モンゴルに分けられる。また、その地に住む遊牧民族をいう。古くから匈奴きょうど鮮卑せんぴウイグルなどの騎馬民族が活躍。13世紀初め、チンギス=ハンが出てモンゴル族を統一し、帝国を建設。その孫フビライは中国を平定し、を建国したが、に滅ぼされ、以後中国の支配下に入った。モンゴリア蒙古
アジア北東部、外モンゴルの大部分を占める共和国。正称、モンゴル国。首都ウランバートル。1911年、ラマ教活仏元首とする君主国を宣言。1921年にロシアの支援により中国から独立し、1924年に共和制となる。牧畜が盛んなほか、石炭・銅などの地下資源が豊富。人口338万(2021)。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「モンゴル国」の解説

モンゴル国(モンゴルこく)
Monghol Uls[モンゴル],Mongolia[英]

内陸アジアの国。住民の95%がモンゴル人モンゴル語を話す。ほかにカザフ人がいる。首都はウラーンバートル。モンゴル高原に位置し,平均高度は1580m。国土の大部分はステップ草原とゴビ。産業は牧畜が主である。モンゴル人民共和国は1990年以降のソ連圏崩壊に伴う民主化で複数政党制と議会制民主主義を導入し,92年の新憲法により国名をモンゴル国と改めた。国家元首は任期4年の大統領で,直接選挙によって選出される。議会は一院制の国家大会議。91年に非同盟諸国会議に加盟した。牧畜を主要な産業とし,銅,石炭などの鉱業カシミヤ絨毯(じゅうたん)などの軽工業がある。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

旺文社世界史事典 三訂版 「モンゴル国」の解説

モンゴル国
モンゴルこく
Mongol Ulus

モンゴル高原を中心としたモンゴル人の国。首都ウランバートル
清朝治下の藩部の外モンゴル−ハルハ部が中心となり,1911年中国の辛亥革命に乗じて,活仏ボグド=ゲゲンを元首として独立を宣言し,ロシアの援助を受けたが,その後自治国とされる。ロシア革命後,中国の支配権が回復したが,1921年モンゴル人民党(のち1924年に人民革命党改称)がボグドの権力を制限した制限君主制のモンゴル人民政府を樹立し,24年のボグドの死後,人民共和国が成立した。その後,親ソ路線のもとで社会主義国家の建設をつづけた。1946年中華民国も正式に独立を承認し,61年国連に加盟。1989年の東欧革命の波及のなか,民主化要求運動が活発化し,92年新憲法を発効,社会主義を放棄し,市場経済への移行をうたい,国名をモンゴル国と改称した。

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