モンフォール(英語表記)Montfort, Simon de, Earl of Leicester

精選版 日本国語大辞典 「モンフォール」の意味・読み・例文・類語

モンフォール

(Earl of Leicester Simon de Montfort アール=オブ=レセスター=シモン=ド━) イギリス貴族、政治家。フランス貴族の出身。イギリスに渡りヘンリー三世に重用される。のちヘンリー三世の専横に対する貴族の反乱指導、王を捕え、貴族・聖職者騎士市民から成る議会を召集した。イギリス下院の創設者と呼ばれる。一二六五年没。

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デジタル大辞泉 「モンフォール」の意味・読み・例文・類語

モンフォール(Montfort)

シモン=ド=モンフォール

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モンフォール」の意味・わかりやすい解説

モンフォール
Montfort, Simon de, Earl of Leicester

[生]1208頃. フランス,モンフォール
[没]1265.8.4. イギリス,イーブシャム
イギリスの貴族。フランスの名門モンフォール家の出身。1229年イングランドに渡り,1239年祖父の結婚以来共同相続人となっていたレスター伯となる。国王ヘンリー3世寵臣として,1238年王妹エリナーと結婚。1239年貴族の反感により追放され,1240~42年十字軍に参加。その後,南フランスのイギリス領ガスコーニュの反乱鎮定に派遣され,秩序回復に功があったが,この地の貴族とヘンリー3世が結んでモンフォールの駆逐をはかったため,フランスに退き,ルイ9世の十字軍出征中の摂政となった。帰国後,1258年急進派バロン(諸侯)の先頭に立ち,王権の制限をうたう画期的なオックスフォード協約を王に強制した。のち保守派バロンと国王が結託したため孤立し,一時国外に去ったが,協約を破棄した国王に対するバロンたちの不満がつのったのを機に帰国,再び反乱を組織し(→バロン戦争),1264年ルイスの戦いでヘンリーを破り,捕虜にし,事実上のイングランド支配者となった。1265年議会を招集,これは貴族,聖職者のほか,州の騎士,市民を含み下院の始まりとされている。しかし,保守派バロンと国王側の反撃にあい,イーブシャムの戦い敗死した。

モンフォール
Montfort, Eugène

[生]1877
[没]1936
フランスの詩人,小説家。代表作は小説『病む心』 Les Cœurs malades (1904) 。また雑誌『余白』 Les Margesを創刊し,多くの詩人を世に送り出した。『NRF』誌の創刊に参加したが,ジッドと争い袂を分った。

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世界大百科事典 第2版 「モンフォール」の意味・わかりやすい解説

モンフォール【Simon IV,Le Fort de Montfort】

1150ころ‐1218
パリ盆地の一角モンフォール・ラモーリーに居城をもつフランス王の直臣。シモン4世ともいう。その妻が相続したイギリスの領地によってレスター伯とも呼ばれる。第4回十字軍に参加し,ベネチア人の奸策に加担することを拒んで,パレスティナに向かう。のちインノケンティウス3世により宣布された南フランス異端討伐のアルビジョア十字軍に従軍(1209)。1209年,カルカソンヌの攻囲戦で頭角を現し,果断な戦術家として評価され,選ばれて十字軍の指揮者となり,ベジエを攻略,ベジエとカルカソンヌの支配者レーモン・ロジエから奪取した両子爵領を領有した。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「モンフォール」の解説

モンフォール
Simon de Montfort, Earl of Leicester

1208頃~65

イングランドの貴族。フランスの名門に生まれたが,イングランド出身の母の領地をついでレスター伯となる。初めヘンリ3世に重用されたが,のち王に反抗する貴族を指導し,1258年オクスフォード条項による改革を王に承認させ,65年聖職者,貴族の集会に州騎士,都市代表を加えて国政を議した。通常これがイギリス議会の起源とされる。しかし同年王党派と戦って敗死。

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百科事典マイペディア 「モンフォール」の意味・わかりやすい解説

モンフォール

シモン・ド・モンフォール

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「モンフォール」の意味・わかりやすい解説

モンフォール
もんふぉーる

シモン・ド・モンフォール

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