ヨセフ
(Joseph)
[三] イエスの
弟子。刑死したイエスの
遺骸を引き取り、墓に葬った。アリマタヤのヨセフとよばれる。
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デジタル大辞泉
「ヨセフ」の意味・読み・例文・類語
ヨセフ(Joseph)
旧約聖書「創世記」の人物。ヤコブの子。父から特にかわいがられたため他の兄弟たちに憎まれ、エジプトに売られたが、のち宰相となって国を飢饉から救い、父や兄弟たちと再会する。
イエスの母マリアの夫。大工とされる。イエスの養父。
イエスの弟子。刑死したイエスを引き取り、墓に葬った。アリマタヤのヨセフ。
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ヨセフ
Yōsēph; Joseph
旧約聖書中の人物。ヤコブの第 11子。母はラケル。ヤコブに最も愛されたが,兄弟のねたみを買ってエジプトへ向う隊商に売渡された。当時エジプトは,東方からの侵入者が建てたヒクソス王朝 (前 1720~1570頃) の支配下にあった。ヨセフはさらにエジプトでパロの役人からポテパルに売られ寵用されていたが,主人の妻の言い寄りを拒んだために不義の汚名を着せられ入獄。獄中でパロの2人の役人の夢を解いたのが機縁となってパロの夢も解き明かし8年後の大飢饉を予告,穀物の貯蔵を示唆したために,パロに重んじられエジプト全国の司となった。オンの祭司ポテペラの娘アセナテをめとりマナセとエフライムを得る。大飢饉の年ヤコブの子らもヤコブの意で食糧確保のためカナンからエジプトを訪れた。彼らの再度のエジプト訪問の際ヨセフはみずからを明かし,ヤコブを呼び寄せラメセスの地を父と兄弟に与え厚遇した。 110歳で死にエジプトで埋葬された (創世記 37~50章) 。
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ヨセフ【Joseph】
新約聖書中の人物で,マリアの夫,イエスの父。《マルコによる福音書》6章3節によるとイエス以外の息子ヤコブ,ヨセ,ユダ,シモンおよび何人かの娘があり,職業はおそらく木工専門の大工であった。《マタイによる福音書》と《ルカによる福音書》の〈幼時物語〉(それぞれ第2章)は相異なった仕方においてではあるが,ダビデの家系に属するベツレヘム出身のヨセフが,家族とともにガリラヤのナザレに居住したと伝える。イエスをメシア(キリスト)と信ずる原始キリスト教にとっては,ヨセフのこの家系が決定的に重要であった。
ヨセフ【Joseph】
古代イスラエルの族長ヤコブの子,またエフライムとマナセの両部族の総称として北王国を代表する部族の名祖(なおや)。〈ヨセフ物語〉(《創世記》37~50)の主人公。物語によれば,ヨセフは父の年寄り子で偏愛され,また王者となる夢を語ったので,兄弟たちのねたみを買い,穴(井戸)に落とされる。結局奴隷商人の手に渡り,エジプトの高官の下僕となったが,主人の妻の性的誘惑を拒んで,かえってぬれぎぬを着せられて獄に入れられる。
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ヨセフ
イスラエルの族長ヤコブの子。母はラケル。他の兄弟たちにねたまれ,奴隷商人に売られたが,エジプトで宰相の位についた。大飢饉(ききん)の際,彼の助力でヤコブとその家族はエジプトに移住する(《創世記》37―50)。この〈ヨセフ物語〉の諸場面は作例の多い画題。
ヨセフ
イエス・キリストの母マリアの夫。生業は大工。《マタイによる福音書》2章ほかにダビデにさかのぼるその家系などが記されている。
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世界大百科事典内のヨセフの言及
【聖家族】より
…幼子イエスに最も近い親族。ヨセフ,マリアとイエスの3人(父,母,子)で構成される。《マタイによる福音書》2章13~23節では聖家族の〈エジプト逃避〉について,《ルカによる福音書》2章41~52節ではエジプトからの帰還後,ガリラヤ地方のナザレで,イエスが成人に達するまでを暮らした聖家族の様子について短く述べられている。…
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