デジタル大辞泉
「ラスコー」の意味・読み・例文・類語
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ラスコー
Lascaux
南フランスのドルドーニュ県モンティニャック近郊のラスコーにある旧石器時代の洞窟遺跡。 1940年穴に落ちたイヌを捜していた土地の少年たちが偶然発見した。そこに残されていた洞窟画はアルタミラ洞窟の壁画と並んでフランコ・カンタブリア美術の最も有名な旧石器時代絵画で,野生のウマ,ウシ,ヒツジ,ヤギなどが黒,赤,黄,褐色などを使って多彩に描かれていた。さらに矢で射られた動物,野牛に襲われた人間 (鳥の頭の形をした単純な人体) など約 500の彩画と刻線画も含まれていた。洞窟は主洞,支洞,奥洞の3部分からなり,描かれた時期はオーリニャック期 (→オーリニャック文化 ) ,マドレーヌ期 (→マドレーヌ文化 ) と推定されている。発見後しばらく公開されたが,カビによる損傷がひどく閉鎖され,その後複製模型が「第2ラスコー」として公開された。 1979年付近の遺跡群とともに世界遺産の文化遺産に登録。
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ラスコー
フランス,ドルドーニュ地方ベゼル川河畔の丘の上にあり,アルタミラとともに後期旧石器時代を代表する壁画が残る洞窟遺跡。主洞と奥洞,主洞から右側に分かれた支洞の3部分からなり,ウシ,ウマ,シカなど100点以上の彩画の動物像が描かれている。1940年土地の少年によって発見。緑藻が壁面に繁殖しはじめたため,1963年公開を中止した。1979年世界文化遺産に登録。
→関連項目洞窟美術|ドルドーニュ[川]
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ラスコー
Lascaux
オーリニャック文化最末期(ブロイの説)あるいはマドレーヌ文化期に属すといわれる洞窟遺跡。1940年の発見。フランス西南部,ドルドーニュ県モンティニャック町近くにある。長楕円形の主室から奥の天井には,牛,馬,鹿などの絵画が赤,黒,黄色で描かれている。動物は主に側面観で,なかには鳥頭の人物もあり,呪術師ではないかと考えられている。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
ラスコー【Lascaux】
フランス南西部,ドルドーニュDordogne県モンティニャックMontignac村の南方にある旧石器時代の洞窟遺跡。1940年土地の少年たちによって発見された。洞窟は主洞(長さ15.5m,幅9m),奥洞(長さ30m,幅0.5~3m),主洞から通路を経て右に分岐する〈後陣〉(直径4mの円形),〈身廊〉(長さ25m,幅1~3m),〈井戸(竪坑)〉(井戸のように5m落ちこんだところ)と名づけられる支洞の3部分からなる。
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