レナ川(読み)レナガワ(英語表記)Лена/Lena

デジタル大辞泉 「レナ川」の意味・読み・例文・類語

レナ‐がわ〔‐がは〕【レナ川】

LenaЛенаロシア連邦東部を流れる川。バイカル湖の西の山地に源を発して北東に流れ、ヤクーツク付近から北流して北極海に注ぐ。長さ4400キロ。冬季結氷

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精選版 日本国語大辞典 「レナ川」の意味・読み・例文・類語

レナ‐がわ‥がは【レナ川】

  1. ( レナはLjena ) ロシア連邦のシベリア東部を流れる大河。バイカル湖西方のバイカル山地に源を発し、イルクーツク州とヤクート自治共和国を北に流れ、北極海に注ぐ。冬期は結氷。全長四四〇〇キロメートル。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レナ川」の意味・わかりやすい解説

レナ川
レナがわ
reka Lena

ロシア東部イルクーツク州サハ共和国を流れ,北極海に注ぐ大河。全長 4400km。流域面積 249万km2バイカル湖北西岸のバイカル山脈西斜面に源を発し,ビチム川の合流点までの上流部は,西,北,北東と方向を変えながら狭い河谷を流れる。それより下流は河谷が広くなり,谷幅は最大 30kmになる。ヤクーツクまでの中流部は山地,高地の間をほぼ東流するが,それより下流は北へ流れを変え,西の中央シベリア台地と東のベルホヤンスク山脈の間に広がる平地を流れ,河口に面積 3万km2の三角州をつくりながらラプテフ海に注ぐ。上流部は 11月初め~5月,下流部は 10月~6月に結氷する。主要支流左岸のビリュイ川,右岸キレンガ川,ビチム川,オリョクマ川アルダン川。流域は永久凍土帯に入り,大部分は森林地帯であるが,北緯 71°以北はツンドラ地帯となる。流域にはダイヤモンド,金,雲母石炭天然ガスなどが埋蔵されており,開発が進められている。下流部では漁業が盛んである。沿岸主要都市は上流からウスチクートキレンスク,ビチム,レンスク,オリョクミンスク,ヤクーツク,ジガンスク,ブルンで,河口からウスチクートまで航行可能,小舟はさらに上流のカチュグまで遡行できる。サハ共和国中央部,レナ川沿岸に見られる高さ約 100mに及ぶ石柱自然公園に指定されており,2012年世界遺産自然遺産に登録された。

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改訂新版 世界大百科事典 「レナ川」の意味・わかりやすい解説

レナ[川]
Lena

ロシア連邦東部,東シベリアの大河。全長4400km,流域面積249万km2。バイカル山脈の小さな湖(標高930m)を水源とし,イルクーツク州とサハ共和国を北流して,ラプテフ海へ注ぐ。上流部分は源流からビチム川との合流点まで,中流部分はアルダン川との合流点まで,そして河口までの下流部分に分かれる。河口には約3万km2の三角州を形成する。河口での水量は年平均1万7000m3/sとエニセイ川に次ぎ,ロシア第2位を誇る。凍結時期は上流で10月末,下流で9月末,解氷時期は同じく5月中旬,6月初旬である。いくつもの河港,水力発電所を有し,流域では金,石炭,天然ガス,鉄鉱石,岩塩,雲母などを産する。ロシア人がこの川の存在を知ったのは17世紀初頭であり,流域に冬舎や要塞村落をつくった。学術調査は第2次カムチャツカ学術探検隊(1733-43)により初めてなされ,以降,各種の調査,探検が試みられてきた。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「レナ川」の意味・わかりやすい解説

レナ川
れながわ
Лена/Lena

ロシア連邦東部、東シベリアを流れる川。全長4400キロメートル、流域面積249万平方キロメートル。バイカル湖西岸のバイカル山脈の標高930メートルに源を発し、ヤクーツク付近まで北東方向に流れ、これより下流は北流して、北極海のラプテフ海に3万平方キロに及ぶ広大なデルタを形成して流入する。上流では10月末ないし11月初めから5月中旬まで、下流では9月末から6月初旬まで結氷する。河口からウスチクトまで(小型船はカチュークまで)航行可能。可航期間は短いが、ロシア連邦を構成するサハ共和国の主要な交通路となっている。おもな河港は、キレンスク、ビチーム、レンスク、オリョクミンスク、ヤクーツク、ジガンスクなどである。おもな支流は上流からビチーム川、オリョクマ川、アルダン川、ビリュイ川である。流域は豊富な地下資源に恵まれており、金、ダイヤモンド、銅などが産出する。また、中流にレナ炭田があるほか、天然ガスが採掘されている。

[宇根 寛]

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