ワシントン・ナショナル・ギャラリー(英語表記)National Gallery of Art,Washington

世界大百科事典 第2版 の解説

ワシントン・ナショナル・ギャラリー【National Gallery of Art,Washington】

ワシントンにある国立美術館で,ロンドン・ナショナル・ギャラリーをしのぐ規模をもつ。1937年に創立され,大富豪A.W.メロンの大コレクションによって,41年に開館イタリア・ルネサンス期の絵画を中心とするメロン・コレクションに加えて,同じくイタリア・ルネサンス絵画のクレスSamuel H.Kressコレクション,近代フランス美術のデールChester Daleコレクション,版画素描などのローゼンワルドLessing J.Rosenwaldコレクションが寄贈されて巨大な収集体系が生まれた。

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世界大百科事典内のワシントン・ナショナル・ギャラリーの言及

【美術館】より

…アメリカの美術館の一般的な特色は,ヨーロッパの大美術館がおおむね王侯貴族や政府主導型の,いわば〈上からの〉美術館なのに対し,主として民間の篤志家の寄付,寄贈によって設立,運営される〈下からの〉民主主義的性格をもっていることで,日本やフランスにおけるような国立の美術館はほとんどない。ワシントン・ナショナル・ギャラリーにしても民間人の設立であり,〈ナショナル〉とは〈国立〉ではなく〈国民の〉を意味している。強大な経済力を背景として,大半はわずか数十年の間に築かれたアメリカの美術コレクションは,コレクターの個人的な趣味の反映であると同時に,一国一時代に偏しない広い視野に立って収集されたものが多い。…

【メロン】より

…のち政界においても活躍し,長年にわたり財務長官(1921‐32)や駐英大使の要職を務めた。美術に対する理解も深く,1937年には当時の金額で1500万ドル相当の美術品,およびこれらの作品を収蔵展示する美術館(ワシントン・ナショナル・ギャラリー。1941開館)を国に寄贈した。…

※「ワシントン・ナショナル・ギャラリー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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