一元(読み)イチゲン

デジタル大辞泉 「一元」の意味・読み・例文・類語

いち‐げん【一元】

すべての事物根源がただ一つであるということ。⇔多元
一つの年号。「一世一元
代数式で、未知数が一つであること。「一元方程式」

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精選版 日本国語大辞典 「一元」の意味・読み・例文・類語

いち‐げん【一元】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物事根元がただ一つであること。同一の根元。また、事の起こり。
    1. [初出の実例]「大凶一元(いちゲン)に帰して万機の政(まつりごと)を新たにせられしかば」(出典太平記(14C後)一五)
    2. [その他の文献]〔漢書‐董仲舒伝〕
  3. 一つの年号。特に、天皇一代の間にただ一つの年号を用いること。
    1. [初出の実例]「自今以後、革易旧制一世一元、以為永式」(出典:明治改元の詔‐明治元年(1868)九月八日)
  4. 暦法で、四五六〇年のこと、また、易で六〇年をいう。
    1. [初出の実例]「一蔀一元と云ことありて、六甲六十年を一元とす」(出典:制度通(1724)一)
  5. 世界の変化が一循環する一二万九千六百年。北宋の哲学者邵雍(しょうよう)の主張したもの。
    1. [初出の実例]「儒者以十二万九千六百年一元」(出典:童子問(1707)中)
  6. 中国の貨幣の単位。→元(げん)
  7. 代数方程式で未知数が一個であること。
  8. いちげん(一見)〔通人語辞典(1922)〕
    1. [初出の実例]「大阪中さがしても一元(イチゲン)で泊めてくれるやうな宿屋一軒もないだらうといふことだ」(出典:世相(1946)〈織田作之助〉六)

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普及版 字通 「一元」の読み・字形・画数・意味

【一元】いちげん

はじめ。

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