精選版 日本国語大辞典 「一念」の意味・読み・例文・類語
いち‐ねん【一念】
〘名〙
※浮世草子・西鶴諸国はなし(1685)三「一念(ネン)かけし、彌兵次をうたでは置まじ」 〔陳鴻‐長恨歌伝〕
② ふと思うこと。ある一つの考え。
※康頼宝物集(1179頃)上「金を奪ひ取りて千両に成して持たんと思ふ一念起りつ」
③ きわめて短い時間。一刹那または六十刹那など。
※今昔(1120頃か)二「一念うらやみたる事そら既に如此し」 〔仁王護国経‐上〕
※教行信証(1224)三「言二一念一者、信心无二二心一故曰二一念一」
⑥ 仏語。仏の智慧(ちえ)のこと。
※浄土法門源流章(1311)大日本国浄教弘通次第「言二一念一者、仏智一念。正指二仏心一為二念心一」
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