一番太鼓(読み)イチバンダイコ

デジタル大辞泉 「一番太鼓」の意味・読み・例文・類語

いちばん‐だいこ【一番太鼓】

相撲の興行で、開場を知らせて打つ太鼓
江戸時代歌舞伎顔見世興行初日八つ時(午前2時ごろ)に打った太鼓。のち興行中の毎早暁に打った。
江戸時代、大坂遊里門限を知らせる太鼓のうち前触れとして打つもの。

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精選版 日本国語大辞典 「一番太鼓」の意味・読み・例文・類語

いちばん‐だいこ【一番太鼓】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸時代、上方(かみがた)の町中で時刻を告げるために打つ太鼓のうち、早朝第一番目のもの。八つ時(午前二時頃)に打った。
  3. 江戸時代、大坂新町の遊郭で大門を閉じる合図に打った太鼓のうち、前触れとして打つ最初の太鼓。→限りの太鼓
    1. [初出の実例]「一番太鼓(タイコ)をうち、お客たたじゃりませいの声せはしく」(出典浮世草子・好色二代男(1684)一)
  4. 江戸時代、歌舞伎の顔見世興行の初日、陰暦一一月一日の早朝八つ時に開場を知らせるために打った太鼓。
    1. [初出の実例]「一番太鼓(ダイコ)八声に先立」(出典:談義本・根無草(1763‐69)後)

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