一番目狂言(読み)いちばんめきょうげん

精選版 日本国語大辞典 「一番目狂言」の意味・読み・例文・類語

いちばんめ‐きょうげん‥キャウゲン【一番目狂言】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 歌舞伎劇場で一興行に演ずる最初番組古く三番続き、四番続きなどの通し狂言では第一番目をさし、後世一日二種または数種の脚本を上演する場合には最初のものをさす。
  3. 時代物の狂言の称。多く一番目に演じたのでいう。一番目物。時代物。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の一番目狂言の言及

【一番目】より

…歌舞伎用語。一番目狂言の略。武士や公卿等の世界を題材とした時代物の狂言のことをいう。…

【狂言立て】より

…歌舞伎の興行における一日の狂言の並べ方。元禄期(1688‐1704)から寛政(1789‐1801)初年までの,江戸の劇場では,まず儀式的な番立(ばんだち)(三番叟),脇狂言(各座の家の狂言)に続いて,一つの世界に統一された一番目狂言と二番目狂言が続けて上演される。一番目狂言(時代物)は序開(じよびらき),二建目(ふたたてめ),三建目(通説では今日の一番目の序幕にあたるとされているが,絵本番付では二建目から描かれている),四建目,五建目,大詰と上演される。…

※「一番目狂言」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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