一腹(読み)ヒトハラ

デジタル大辞泉 「一腹」の意味・読み・例文・類語

ひと‐はら【一腹】

1匹の魚の腹に入っている卵の全体
同じ母親の腹から生まれること。同腹。ひとつばら。
「―ノ子供」〈日葡

いっ‐ぷく【一腹】

同じ母から生まれること。同腹。

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精選版 日本国語大辞典 「一腹」の意味・読み・例文・類語

ひとつ‐はら【一腹】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 生まれが、同じ母親からであること。また、その兄弟姉妹。同腹。ひとつはらから。ひとっぱら。
    1. [初出の実例]「藤中納言故大殿の太らうまきはしらのひとつはらなどまゐり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)竹河)
  3. 複数の人が同じ考え・気持であること。心を合わせること。
    1. [初出の実例]「三人がひとつはらにて身をもがき」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉一〇)

ひと‐はら【一腹】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 同じ母親の腹から生まれること。同腹。ひとつはら。
    1. [初出の実例]「Fitofarano(ヒトハラノ) コドモ」(出典日葡辞書(1603‐04))
  3. 腹いっぱい。
    1. [初出の実例]「麦できて一腹飯をくわうず程に」(出典:四河入海(17C前)七)
  4. 一匹の魚の腹にはいっている卵全体。

いっ‐ぷく【一腹】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 腹いっぱいのこと。〔馬異‐送皇甫湜赴挙詩〕
  3. 同じ母の腹から生まれたこと。また、その人。同腹。
    1. [初出の実例]「王子者、従昔后一腹王子四人希有之例也」(出典:中右記‐大治二年(1127)九月一一日)
    2. 「此の四の宮も、故待賢門院の御腹にて、新院と御一腹なれば」(出典:保元物語(1220頃か)上)

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