いっ‐ぱん【一般】
〘名〙 (形動)
① 同一であること。また、そのさま。一様。同様。
※菅家文草(900頃)一・早春侍宴仁寿殿、同賦春雪映早梅「雪片花顔時一般、上番梅

待
二追歓
一」
※
雪中梅(1886)〈
末広鉄腸〉上「恰も行旅の始めて家を出で、百里の雲山を有無渺茫の間に望むと一般なる想ありしが」 〔
陸亀蒙‐和襲美贈南陽潤卿将帰雷平詩〕
② 共通して
全体にわたっていること。また、そのさま。
普遍。⇔
特殊。
※
地蔵菩薩霊験記(16C後)四「天武天皇白鳳十四年三月、当国の人民一般
(ハン)に
邪気を受」
※西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉二「民生各箇の
福利、并びに邦国一般の文運、日々に増盛することなり」
③ 特別な点がなく、ごくあたりまえであること。また、そのような人々やそのようなさま。普通。
※一局議院論(1885)〈
植木枝盛〉一「初めて
国会に代議市民を一般に召集したるは」
※
青年(1910‐11)〈
森鴎外〉一三「一般
(イッパン)の
読者を未丁年者として見る目で、さう認めたのは」
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デジタル大辞泉
「一般」の意味・読み・例文・類語
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普及版 字通
「一般」の読み・字形・画数・意味
【一般】いつぱん
同じ。同様。唐・斉己〔翡翠〕詩 水邊飛び去れば、
辨じ
し 竹裏歸來すれば、色一般字通「一」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
世界大百科事典内の一般の言及
【西洋哲学】より
…〈インド哲学〉〈中国哲学〉といった呼び名は,おのれの文化のカテゴリーでもって他の文化をも裁断しうると考えるヨーロッパ人の中華思想の表れであるか,あるいはきわめて粗雑な類比にもとづく命名でしかない。してみれば〈哲学〉は,どの文化圏にも見られる一般的な世界観・人生観・道徳思想・宗教思想などとはやはり区別されねばならないものであろう。むろん西洋にもそうした世界観・人生観はあり,それが哲学のうちに混入したり,哲学知の実質的内容をなすことはあったにしても,それと哲学とのあいだには一線が画されるべきなのである。…
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