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みついはちろうえもん【三井八郎右衛門】
江戸時代の呉服・両替商,のちの財閥三井家の歴代当主通称の一つ。11家からなる三井家当主の通称は,各家・各当主個人に固定したものではなく,11家内で〈譲替え〉が行われていた。これは11家の家産共有制に由来するものとみられる。八郎右衛門は,呉服店や幕府御用の名前として使われて,内部的にも最重要な名前と意識され,一般にも最も通用した。歴代の八郎右衛門名前使用者は,北家2代高平(家法《宗竺遺書》,家伝記制定者),伊皿子家初代高富(店制度考案者),新町家初代高治(家法=商売記制定者),北家3代高房(《町人考見録》編者),新町家2代高方,北家4代高美,新町家3代高弥,伊皿子家3代高登,北家5代高清,同6代高祐,新町家5代高雅,同6代高満,北家8代高福(維新期中興の祖),同9代高朗,同10代高棟(財閥形成者),同11代高公である。
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「三井八郎右衛門」の意味・わかりやすい解説
三井八郎右衛門【みついはちろうえもん】
三井家を代表する世襲の名。三井高利の長男高平〔1653-1737〕が初代。総領家の当主が名乗るとは限らなかった。高平の子で《町人考見録》を著した高房〔1684-1748〕,三井財閥の基礎を築いた13代高福(たかよし)〔1808-1885〕,15代高棟(たかみね)〔1857-1948〕らが有名。1947年,16代高公のとき財閥解体。
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三井八郎右衛門
みついはちろうえもん
三井家の開祖三井高利 (1622~94) 以来の三井総領家代々の家長の呼び名。第1代高利から 1947年第 11代高公の代に三井財閥が解体されるまでほぼ 300年続いた。2代高平 (53~1737) ,3代高房 (1684~1748) ,8代高福 (1808~85) ,9代高朗 (37~94) ,10代高棟 (57~1948) らが有名。
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世界大百科事典内の三井八郎右衛門の言及
【三井高福】より
…幕末・維新期に三井総領家の当主として活躍した商人・実業家。第13代三井八郎右衛門。高就(たかなり)の子として京都に生まれる。…
※「三井八郎右衛門」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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