三略(読み)サンリャク

デジタル大辞泉 「三略」の意味・読み・例文・類語

さん‐りゃく【三略】

古代中国の兵法書。上略中略・下略の3巻からなる。張良が、黄石公から授けられたといわれるが、後漢以後の著作。→六韜りくとう

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関連語 りくとう 名詞

精選版 日本国語大辞典 「三略」の意味・読み・例文・類語

さんりゃく【三略】

  1. [ 1 ] 中国の兵書。三巻。周の太公望の撰で黄石公(こうせきこう)土橋の上で漢の張良に授けたと伝えられるが、後世の偽撰書とされる。老荘思想基調にした治国平天下大道から戦略・政略通則論述。日本には遣唐使上毛野真備が初めて伝来。「六韜(りくとう)」と併称され、「六韜三略」という。黄石公三略。
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙 立案したり計画したりする場合のもとになる本。はかりごとなどのたね本。とらのまき。

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百科事典マイペディア 「三略」の意味・わかりやすい解説

三略【さんりゃく】

六韜(りくとう)三略

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「三略」の意味・わかりやすい解説

三略
さんりゃく

六韜三略

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世界大百科事典(旧版)内の三略の言及

【兵書】より

… そして,その後の歴史を経て定着したものは《武経七書》あるいは単に《七書》とよばれるもので,宋の元豊年間(1078‐85)に,武官の教育のために頒布されたのが始まりである。《孫子》《呉子》のほかに,春秋末期の斉の将軍司馬穣苴(じようしよ)の兵法を伝えるという《司馬法》,戦国時代の魏王に招かれた尉繚(うつりよう)の著書という《尉繚子》,周王朝の創業者太公望呂尚(ろしよう)の著と伝えられる《六韜》,黄石公が伝えたという《三略》の4書と,唐の李靖(りせい)が太宗のために兵を論じたものを後人が編集した《李衛公問対》を合わせたものである。《司馬法》は軍政を主とし,《尉繚子》は実戦をも合わせて賞罰の厳正をいい,《六韜》は最も内容豊富で戦闘技術に及び,この3書は戦国時代のおもかげを伝えているが,《三略》は後漢末の仮託であるらしい。…

【六韜・三略】より

…内容が豊富で実践上の細かい技術も含まれている。《三略》は漢の功臣張良が黄石公から授かったといい,《黄石公三略》ともいうが,これも仮託で,後漢末のものであるらしい。【金谷 治】。…

※「三略」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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