うえ‐だ うへ‥【上田】
[1] 〘名〙
※風雅(1346‐49頃)雑上・一五一〇「松陰の水せき入れて住よしの岸のうへ田に
早苗とるなり〈安倍宗長〉」
※
洒落本・客衆肝照子(1786)おどり子「上田の小袖、きがら茶どんすの柳茶しゅすなぞの帯」
※談義本・当世花街談義(1754)二「鼻紙も上田中杉ではすまず」
じょう‐でん ジャウ‥【上田】
〘名〙 地味が肥え、
収穫の多い
田地。また、
検地によって、もっとも
生産力が高いと認定された田。上等の田地。
※
続日本紀‐延暦一〇年(791)五月戊子「又
王臣家、国郡司、及殷富百姓等、或以
二下田一相
二易上田
一、或以
レ便相
二換不
一レ便」
※
地方凡例録(1794)二「田畑致
二検地
一、
上中下の
地位を分け、上田一段歩に石盛幾つ、中下はいくつと究め」 〔
史記‐貨殖伝〕
あげ‐た【上田】
※
書紀(720)神代下(鴨脚本訓)「兄高田
(アケタ)を作らば、汝、洿田
(くぼた)を作り可
(ま)せ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「上田」の意味・読み・例文・類語
うえだ【上田】[地名]
長野県中東部の市。安土桃山時代は真田氏の根拠地。江戸時代は松平氏の城下町。明治から大正期には養蚕・製糸業の中心地。現在は電気機械などの工業が行われる。平成18年(2006)3月、丸子町・真田町・武石村と合併。人口16.0万(2010)。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
世界大百科事典内の上田の言及
【石盛】より
…石盛によって算定された石高に一定の率をかけて年貢・諸役が賦課されたので,石盛の高低は貢租量の多少に関係した。斗代の決定は,田畑の優劣によって上,中,下,下々などに位付けし,上田と見立てた場所2~3ヵ所で1坪(約3.3m2)ごとの坪刈りをし,もし坪当り平均籾1升(約1.8l)があれば1反(約991.7m2)で3石(約541.2l)あり,それを五分摺りすれば玄米1石5斗を得るから,1斗(約18l)の15倍ということで〈15の盛〉または〈1石5斗代〉といった。中田以下は二つ下りで中田は13,下田は11,下々田は9,畑は上畑が12,以下二つ下り,屋敷地は12の盛とするのが普通であった。…
※「上田」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報